「ゆるい職場」だと見限る前に
必ずやるべき「対話」という2文字

 このゆるさからくるモヤモヤは、放置すると徐々に精神にダメージを与えます。

 毎日穏やかに過ごせるのに、週末になると「このままで良いのだろうか」という不安に襲われる。そのうち、そうした不安を感じなくなるか、外への恐怖で動けなくなる。

 問題は、「ゆるさのモヤモヤ」が、本人と上司の怠慢や悪意から生まれているわけではない点です。本人の成長意欲はあるが、何をすれば良いか分からない。上司は部下の感情に配慮しすぎて、何をどこまで伝えれば良いか分からない。

 若手が「物足りなさ」を感じる本質は、職場環境が良いこと自体や仕事が簡単すぎることではなく、対話の欠如により「この環境で成長していくことができる道筋」「自分の将来像」が見えないことです。

 上司との率直な対話は、特に「ゆるさ」を感じる若手が多い大手企業では、効果的です。なぜなら、前述した通り近年の日本企業では社員の「キャリア自律」に向けて多くの制度・選択肢・能力開発機会を用意していますし、多様なロールモデルも存在します。自分の希望や不安を率直に上司・先輩・人事へ相談することで、豊富なリソースの中から必要な支援が得られる可能性があります。

 相談せずに「ゆるい職場」だと見限る前に、薄くかかった霧を晴らすために“期待”と“機会”について、上司と対話してみることが解決策になるかもしれません。