北京再訪のトランプ氏、自信を深めた中国と対峙Photo:Andrew Harnik/gettyimages

【北京】ドナルド・トランプ米大統領は、前回の訪問から10年近くを経て再び中国を訪れる。その際、以前よりも自給自足が進み、軍事的に強硬になり、経済面ではトランプ氏が中国とその野心を阻むために使おうとした手段の影響を受けないようになっている国の姿を目にするだろう。

 中国は、電池・ロボット工学・ 先進的な製造業 といったテクノロジー分野で米国に追い付いたか、米国を追い越している。中国の海軍艦隊は今や世界最大規模となり、保有核兵器は増え続けている。中国は、自国が レアアース(希土類) の輸出制限やその他の措置によって、トランプ氏が発する数々の脅しに対抗できることを理解している。

 その結果、米中間のパワーバランスが変化しており、主要な対立点に関して中国が強硬姿勢を貫く可能性が高まっていると、アナリストや外交官はみている。

 今回の首脳会談に対する期待は低い。会談は、友好ムードの演出に力が注がれる可能性が高く、恐らく中国が米国製品の購入拡大を約束するだろうが、それ以上の大きな成果は見込めそうもない。

 中国の習近平国家主席は自らの力を過大評価している可能性がある。中国は 根深い経済課題 に直面している。米政府が最先端技術への中国のアクセスを制限する中、半導体など最重要分野の一部で中国はなかなか追い付けずにいる。

 しかし裏では、中国は一段と自信を深めており、自国の長期の戦略的利益にとって不可欠と見なす分野では一歩も譲らない姿勢をますます強めている。

 例えば、中国は米国から、世界のサプライチェーン(供給網)支配を緩め、両国間の貿易不均衡を根本的に解消するよう圧力をかけられているが、これに抵抗している。中国はまた、自国領と主張する台湾に圧力をかけ、アジア全域で 軍事力を誇示 する中で、米国に見て見ぬふりをするよう促している。