「仕事が山積みで頭が働かない」「今すぐ休みたいのに休めない」…そんな限界寸前の状態になっていませんか? 実は、どんなに忙しくても、わずか1分で脳の疲労をスッキリとリセットする画期的なアプローチがあります。精神科医が過酷な現場で実践していた、即効性の高い「脳疲労の回復法」をご紹介。張り詰めた心のスイッチを上手に切り替え、今すぐ頭を軽くしてみませんか? (構成/ダイヤモンド社書籍編集局・斎藤順)

【精神科医が教える】心が限界なとき…1分でリセットする方法・ベスト3Photo: Adobe Stock

心が限界な時、1分でリセットする方法を

仕事が立て込み、脳が疲労していても、「今すぐには休めない」という状況はよくあるものです。そんな時でも、わずかな時間で脳をリセットし、気持ちをスッキリさせる方法があります。

私自身も精神科医として開業していた頃、1日に100人以上の患者さんを診察する日がありました。次々と診察や処方を繰り返していると、どうしても頭が痺れたように疲れてしまいます。しかし、待合室に患者さんがいる以上、長く休むわけにはいきません。

今回は、そうした実体験も踏まえ、精神科医の立場から効果的な「脳疲労のリセット法」をお伝えします。

1. 情報を遮断する

まず1つ目は、「情報を遮断する」ことです。人間の脳は、五感を通して膨大な情報を受け取っていますが、実は不要な情報を無意識のうちにカットして処理しています。

雑踏の中にいても自分に関係のある会話だけが耳に入ったり、散らかった部屋にいるだけで脳が疲れたりするのはこのためです。私たちが意識している以上に、脳は凄まじい量の情報処理を行っており、疲れるのは当然のことなのです。

そのため、脳が疲れた時は、物理的に情報をシャットダウンするのが効果的です。一番簡単な方法は「目を閉じる」こと。視界に入ってくる情報を遮断するだけでも、脳の負担は大きく軽減されます。たった1分間目を閉じてぼーっとするだけでも、目を開けた時に頭が少しスッキリしているはずです。

また、イヤホンや耳栓をして静かな環境を作ったり、不要な音楽を消したりして、聴覚からの情報を減らすことも大切です。

2. 副交感神経を優位にする

2つ目は、「副交感神経を優位にする」ことです。自律神経には、活動モードの「交感神経」と、リラックスモードの「副交感神経」があります。仕事などで脳が疲労している時は、交感神経が優位になっています。ここに副交感神経を刺激する行動を取り入れることで、リラックス効果を得ることができます。

具体的には、体の力を抜く、深呼吸をするといった方法が挙げられます。また、「口に何かを含む」ことも非常に有効です。食事や水分補給によって消化器官が刺激されると、副交感神経が優位に働きやすくなります。仕事の合間にお茶やドリンクを飲んだり、少しお菓子をつまんだりするのは、自律神経の観点からも理にかなっているのです。

さらに、自分で軽くマッサージやストレッチを行うことも効果的です。「目を閉じながら深呼吸をする」など、複数のアプローチを組み合わせると、より早く頭をリフレッシュさせることができます。

3. 気持ちを切り替える

3つ目は、「気持ちを切り替える」ことです。同じ作業をずっと続けて疲弊している時は、少し違う行動をとることで脳のスイッチが切り替わり、気持ちが楽になります。時間がない中でも、デスクから離れてちょっと歩くだけでも十分な効果があります。

さらに、外に出て自動販売機まで歩いて飲み物を買い、一口飲むといった行動は、「気持ちの切り替え」と「副交感神経を優位にする」ことの両方を満たすため、とてもおすすめです。また、トイレに行くことも気分転換になりますし、排泄行為自体が副交感神経の働きをともないます。他にも、顔を洗ったり、歯を磨いたりして物理的にリフレッシュするのも良いでしょう。

どんなに忙しく時間がない状況でも、「情報の遮断」「副交感神経を優位にする」「気持ちを切り替える」という3つのポイントを意識して行動することで、自分のリズムを整え、脳の疲労を軽減することは十分に可能です。ぜひ日々の生活に取り入れてみてください。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。