「いつもなら流せることにイライラする」「なんだか言葉が頭に入ってこない」…その違和感、実は心が限界を迎える一歩手前のサインかもしれません。うつ病は突然なるものではなく、脳の疲労蓄積が主な原因です。取り返しのつかない事態になる前に知っておきたい【5つの危険サイン】をご紹介。自分や大切な人の心が出しているSOSを正しく見抜き、深刻化する前にブレーキをかけませんか? (構成/ダイヤモンド社書籍編集局・斎藤順)
Photo: Adobe Stock
心が壊れる前の「危険サイン」
うつ病を未然に防ぐための5つのチェック項目
今日は「心が壊れる前に出る危険サイン」についてお話ししたいと思います。「心が壊れる」状態にはさまざまなパターンがありますが、ここでは「うつ病になりかかっているかもしれない」というチェック項目について解説します。
人間は急にうつ病になるわけではありません。その前の段階として「脳疲労」が蓄積されており、それが限界を超えると、うつ病を発症する可能性があります。今回は、過労が蓄積してメンタルの調子に影響が出始めているかもしれない、そんな危険なサインを5つご紹介します。
1. 睡眠の質や量の急激な変化
精神科の診察(初診・再診問わず)で必ず確認するのが「睡眠」です。それほど睡眠の変化は重要な指標となります。具体的な変化としては、以下のようなものがあります。
● 途中で目が覚める(中途覚醒):2、3時間ごとに目が覚めてしまい、しっかり寝た気がしない状態です。加齢による頻尿などを除き、今まで朝までぐっすり眠れていた人が何度も起きるようになった場合は、うつ病に特異的な症状として要注意です。
● 朝早く目が覚める(早朝覚醒):朝7時に起きればいいのに、4時や5時に目が覚めてしまい、その後眠れなくなる状態です。これも特異的なサインといえます。
● 寝すぎてしまう(過眠):逆に、どれだけ寝ても寝足りないといった過眠のパターンもあります。
これまでの自分の睡眠パターンから「急激な変化」が起きた場合は、危険なサインです。
2. 食欲の急激な変化
睡眠と同じくらい精神科の診察でよく聞くのが、食欲の変化です。
脳疲労が蓄積してうつ状態に近づくと、「食欲が湧かない」「味がわからない」といった症状が現れます。食べなければいけないと無理やり詰め込んだり、気づいたら何も食べていなかったりして、短期間で数キロも体重が落ちてしまうことがあります。これは非常に注意が必要な状態です。
一方で、睡眠同様に「過食」になる方もいます。異常なほどご飯を食べてしまい、体重が急激に増加した場合も、やはり危険なサインの一つとなります。
3. 凡ミスの連発
普段なら絶対にしないような小さなミスや、うっかりミスを連続して起こしてしまう状態です。少しぼーっとしてしまい、これまでしなかったようなミスが相次ぐようであれば、脳が疲れている証拠ですので気をつける必要があります。



