厳しさを正しく伝えるポイント(1)
「立場」で話している、と伝える

 もっとも大事なポイントが「個人」としての意見ではなく、「立場」つまり役職やポジションからの発言である、という点を明確にすることです。

「個人」の意見だと思われるから、人間性の問題だとか感情的な反応だとかいう誤解を生んでしまうわけです。

 そこで、あえて「この立場からの意見である」ということを伝えて、認識してもらいます。

 例えば

「これは、私個人の意見ではなくて、プロジェクトマネジャーとしての見解だと思って聞いてほしいのだけど」

「個人的な意見はさて置いて、プロジェクト運営責任者としての公式見解をお伝えしますね」

「私としても、別にこんなことを言いたくないのだけど、とはいえ、業務上必要なことなのでお伝えさせてもらうね」

 などの言い回しが良いでしょう。

 また、何かを指摘する場合にも、その対象が「指摘される個人」ではなく、「その人がやっている仕事・業務(および、その結果)」に対する指摘事項であることをうまく伝えるように心がけるべきです。

厳しさを正しく伝えるポイント(2)
「今から厳しいことを言います」と宣言する

 普段から“優しさ”を前面に出している人が急に態度を変えると、ギャップに驚かれてしまいます。そんなときに使えるのが、「今から、厳しい内容を言います」と宣言するテクニックです。

「ちょっと耳の痛い話だと思うのだけど、プロジェクトの進行に関わる内容だから、そういう気持ちで聞いてください」

「小言とか文句とかいうことではなく、業務上必要な指摘事項だという前提で話をしますね」

「これからお話しするのは、改善ポイントとしてプロジェクト内で上がってきている話なので、ひとまず事実だけ伝えますね」

 というように、話の冒頭で「今から、通常とは違うモードで話をしますよ」と伝えてしまうのです。

 こうすることで、相手の脳内は「なにか、通常とは違う切り口・内容の話になる」というふうにモードが切り替わります。もちろん、声のトーンも変えると良いでしょう。