「会議で最初に発言させることはパワハラ?」。令和時代の“会議の進め方”とは?
それを語るのは、「感じのいい人」に生まれ変われるとっておきのコツを紹介する書籍『気づかいの壁』の著者・川原礼子さん。職場で困っている人を見かけても、「おせっかいだったらどうしよう…」と躊躇したり、「たぶん大丈夫だろう…!」と自分に言い訳したり……。気づかいをするときには、つい「心の壁」が現れてしまい、なかなか一歩が踏み出せないことが、あなたにもあるのではないでしょうか?
この連載では、「顧客ロイヤルティ」をベースに、ビジネスセミナーへの登壇やコミュニケーションスキルの研修講師を通して、全国200社・2万人以上のビジネスパーソンに向けて教えてきた「気づかいのコツ」について紹介しましょう。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)
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「突然振る会議」が空気を悪くする
会議で突然、「では、◯◯さんどうですか?」と発言を求められ、困った経験がある人は多いはずです。
特に令和の職場では、「急に当てられること」に強いストレスを感じる人も増えています。
そのため、「会議で最初に発言させるのはパワハラではないか」という声まで出るようになりました。
しかし問題は、「発言を求めること」そのものではありません。
重要なのは、「準備なしで突然振ること」です。
『気づかいの壁』という本では、会議運営について次のように語られています。
私がファシリテーションの上手な上司から学んだのは「会議は準備が9割」ということです。
ホワイトボードに意見を書き出しながら課題を浮き彫りにし、参加者の納得を得ながら収束する。終了時刻には次回話し合うことまでまとめられている。
そんな姿を見て、いつもこうなりたいと思っていました。
――『気づかいの壁』より
つまり、会議の質は「その場のアドリブ」ではなく、「事前準備」で決まるのです。
会議の空気は「最初の発言」で決まる
特に重要なのが、「誰を最初に話させるか」です。
なぜなら、最初の人の発言が、その後の会議の方向性に影響することが多いからです。
最初にネガティブな意見からスタートすると、そのあとに続く人も、厳しい意見に引っ張られてしまいます。
もちろん、会議ではポジティブな意見だけが望ましいわけではありません。
ただ、全員に自由な発言をしてもらいたいからこそ、影響を与えやすい強い発言をしそうな人を最初に持ってこない、という気づかいです。
――『気づかいの壁』より
会議は「自由討論」に見えて、実際には最初の空気に大きく左右されます。
だからこそ、進行役には設計力が必要なのです。
令和の会議では「予告」が重要
さらに、現代の会議運営で欠かせないのが、「事前に伝えること」です。
そして、前もって自分が当日の進行役だと予告し、「あとで話を振るからね」と参加者に伝えておくことがおすすめです。
そうすることで、メンバーは各々、意見を用意して参加してくれます。
その場でいいアイデアが出ることは、日本の会議の場ではあまり見かけません。
やはり、各々が事前に考えたことを持ち寄って臨むからこそ、質の高い生産的な内容になるのです。
――『気づかいの壁』より
突然の指名は、人を萎縮させます。
一方で、事前に伝えておけば、人は安心して準備できます。
いい会議は「安心して話せる設計」がある
会議がうまい人は、話術が優れているわけではありません。
「参加者が話しやすい状態」を作っています。
誰を最初に話させるか、誰に事前に声をかけるか、どんな空気で始めるか。
こうした細かな設計が、会議全体の質を左右します。
令和時代の会議で重要なのは、「突然当てて反応を見ること」ではありません。
「安心して発言できる準備を整えること」です。
まずは、会議前に「今日は意見を聞くかもしれません」と一言伝えてみる。
それだけで、場の空気は大きく変わります。
このように、ちょっとした気づかいのコツを身につけましょう。
株式会社シーストーリーズ 代表取締役
元・株式会社リクルートCS推進室教育チームリーダー
高校卒業後、カリフォルニア州College of Marinに留学。その後、米国で永住権を取得し、カリフォルニア州バークレー・コンコードで寿司店の女将を8年経験。
2005年、株式会社リクルート入社。CS推進室でクレーム対応を中心に電話・メール対応、責任者対応を経験後、教育チームリーダーを歴任。年間100回を超える社員研修および取引先向けの研修・セミナー登壇を経験後独立。株式会社シーストーリーズ(C-Stories)を設立し、クチコミとご紹介だけで情報サービス会社・旅行会社などと年間契約を結ぶほか、食品会社・教育サービス会社・IT企業・旅館など、多業種にわたるリピーター企業を中心に“関係性構築”を目的とした顧客コミュニケーション指導およびリーダー・社内トレーナーの育成に従事。コンサルタント・講師として活動中。著書に5万部を突破した『気づかいの壁』(ダイヤモンド社)がある。





