ついに日経平均が7万円を突破した。だが、中東情勢の混乱など不透明感は極まりない。一体全体、これからの資産戦略をどうすればいいのか? そんな時にうってつけの本がある。「『金持ち父さん 貧乏父さん』以来の衝撃の書」と絶賛されている『JUST KEEP BUYING』とその続編『THE WEALTH LADDER 富の階段』だ。今回は、令和のベストセラー『お金の大学』両学長にも大絶賛されている『THE WEALTH LADDER ウェルス・ラダー』について一部を抜粋して特別公開する。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)
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「6つの資産レベル」に対応した
「富の階段」とは?
本書で私は、「富は直線的なものではなく、階段のようなものだ」と述べた。
そして、6つの資産レベルに分けた「富の階段(ウェルス・ラダー)」を初めて紹介した。
ここで言う「資産」とは、資産から負債を引いたものだ。
つまり資産とは、あなたが持っているすべての「資産」(不動産資産、金融資産、現金等)から、すべての「負債」(住宅ローン、学資ローン、クレジットカードローン等)を差し引いたものだ。
・レベル1(資産1万ドル〈約150万円〉未満)――生存戦略
・レベル2(資産1万ドル〈約150万円〉以上~10万ドル〈約1500万円〉未満)
――教育&スキル戦略
・レベル3(資産10万ドル〈約1500万円〉以上~100万ドル〈約1億5000万円〉未満)
――投資戦略
・レベル4(資産100万ドル〈約1億5000万円〉以上~1000万ドル〈約15億円〉未満)
――起業戦略
・レベル5(資産1000万ドル〈約15億円〉以上~1億ドル〈約150億円〉未満)
――事業拡大戦略
・レベル6(資産1億ドル〈約150億円〉以上)――資産防衛戦
各レベルは10倍で区切られている。
これは、ライフスタイルを大きく変えるために必要な資産の増加量に対応している。
次の図表は、これらの資産レベルとそれぞれの資産総額を示したものである。
図表1

次の図表は、2023年時点での世界とアメリカの各資産レベルに所属する人の割合の内訳を示している。
図表2

ご覧のように、世界の大多数の人々はレベル1か2に分類され、それより上に行くほど各レベルの人数は少なくなっていく。
レベル1(資産1万ドル未満)に該当する人は世界に約15億人いるが、レベル6(資産1億ドル以上)は3万人しかいない。
アメリカには世界の富が集中しているため、富の階段を登るほど世界全体と比較してその割合が多くなっていることがわかる。
アメリカでは半数近くの世帯がレベル3(資産10万ドル以上~100万ドル未満)に入っている。
それでも、富の階段を登るほどに世帯数が少なくなっていくことに変わりはない。
たとえば、アメリカではレベル3世帯が5600万あるが、レベル6になると1万世帯しかない。
このような莫大な財産を持っている人は稀なため、富や経済的豊かさの意味について歪んだ認識を持つ人もいる。
「富の階段」と6つの階級
アメリカの資産階層を、「富の階段(ウェルス・ラダー)」に当てはめてみよう。
・レベル1――低所得者階級(資産1万ドル未満)
・レベル2――労働者階級(資産1万ドル以上~10万ドル未満)
・レベル3――中流階級(資産10万ドル以上~100万ドル未満)
・レベル4――上流中流階級(資産100万ドル以上~1000万ドル未満)
・レベル5――上流階級(資産1000万ドル以上~1億ドル未満)
・レベル6――超富裕層(資産1億ドル以上)
この視点から見ると、なぜお金をたくさん持っている人が「私はお金持ちではない」と感じるのか、少し理解できるようになる。
彼らは、自分より上の階級や資産レベルを見ているのだ。
レベル4の人は、レベル5や6の人を見て「自分は金持ちではない。彼らは金持ちだ」と言う。
レベル4の人は100万ドル以上の資産を持っているが、メディアに登場する典型的な大富豪のような生活をする余裕はない。
レベル5以上の人はプライベートジェットに乗ったり、スーパーカーを所有したりできるが、レベル4の人には難しい。
このように富をレベル分けすると、富の階段を登るにつれて自分のファイナンス戦略がどう変化するかを、想像しやすくなる。
たとえば、レベル1からレベル2に移行するための戦略と、レベル5からレベル6に移行するための戦略は根本的に違う。
本書では、こうした戦略をレベルに応じて説明している(例:「これはレベル2の戦略だ」などと説明する)。
富をレベル分けすることで、様々なファイナンスの専門家が一見すると矛盾していると思えるアドバイスをしている理由も説明できる。
たとえば、毎月の家計の予算を立てることが経済的成功のカギだと主張する人もいれば、起業のほうが重要だと主張する人もいる。
どちらが正しいのだろう?
「資産レベルが上がり続ける人」と
「資産レベルが下がり続ける人」の差
富の階段(ウェルス・ラダー)を理解すれば、「これはどちらも、富の階段の別のレベルの人に向けて話をしているだけである」ということがわかるようになる。
レベル1の人には毎月の家計の予算を立てることが役立つかもしれないが、レベル6の人にはあまり意味はない。
つまり、予算を立てることは、レベル1に合った戦略だと言える。
同じく、起業してビジネスの規模を拡大することは、レベル6の人がさらに富を増やすには役立つかもしれないが、レベル1の人には適切な戦略ではない。
つまり、会社経営は高いレベル向けの戦略だと言える。
相手が肥満の人かアスリートかによってフィットネスコーチからの食事や運動のアドバイスが変わるように、「富の階段」は、相手が経済的な段階のどこにいるかによってファイナンスのアドバイスは変わることを教えてくれるのである。
このように、「富の階段」は、富そのものについての考えや、富を築く方法についての考え方を根本的に変える包括的なフレームワークである。
富の階段の概念を理解すれば、以前と同じように自分のお金を見ることが難しくなるだろう。
これは、「一度見たら、二度と元には戻れない」ものなのだ。
お金に対する考え方の変化は、キャリアの選択や、リスクの取り方、ひいては生き方そのものに影響を与える。
富を築く人とそうでない人の違いが、必ずしもどれだけ努力するかではなく、どんな戦略に従い、どこに時間とエネルギーを投入しているかであることもわかるだろう。
幸い、あなたは自分の時間とエネルギーをどこに投入すべきかをゼロから模索する必要はない。
本書で解説する「富の階段」が、すでに答えを用意しているからだ。
(追伸)
憲政史上初の女性首相誕生や新NISAの創設など、激動する経済環境の中、リスクも増えている一方で、日本人にとっては大きなチャンスが到来しているとも言える。
このリスクを減らし、チャンスを活かすためにはデータに基づく戦略が必要だ。
本書では6つの戦略を提示した。
これは50年以上、数万世帯のファイナンス情報から導き出された「お金についての考え方」を根本から変える斬新なフレームワークに基づいている。ぜひ参考にしていただきたい。
(本稿は、『THE WEALTH LADDER 富の階段 ── 資産レベルが上がり続けるシンプルな戦略』の一部を抜粋・編集して構成したものです)











