「おはしを正しくもつ」「自分で歯を磨く」「整理整頓をする」「ありがとうを伝える」…など、小学校入学前後に知っておきたい93のおやくそくを紹介した書籍『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』が発売された。
「小学校入学準備にぴったり」「生活の基本でありながら、これまでどう教えればいいのかわからなかったので助かる」「一生使える知識やマナーが学べる」など多くの口コミが寄せられている。
本書では、生活のきほんや言葉づかい、心の守り方、学校での過ごし方まで子どもたちの毎日に欠かせないテーマを幅広く網羅している。本記事では、その中から親が教えておくべきおやくそくを紹介する。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)
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老人ホームの職員さんが感じること
「やっぱり、“ありがとう”を言ってくれる人には、自然と何かしてあげたくなるんですよね」
老人ホームで働いている知人が、こんな話をしていた。
その方は、介護士として長年働いている。
毎日、多くの利用者さんのお世話をしているそうだ。
食事を運ぶ。着替えを手伝う。車椅子を押す。
夜中に何度も呼ばれることもある。
当然だが、職員はどの利用者にも平等に接する。態度を変えることはない。
だが、それでも、人間なので“気持ち”は動くという。
ある90歳の女性の利用者さんは、何かを手伝ったあとに、「ありがとうね」と笑顔で必ず言ってくれるそうだ。
一方で、やってもらうことが当たり前になり、一言もない人もいる。
すると不思議なことに、前者の利用者さんには、職員たちも自然と声をかけたくなるという。
「寒くないですか?」
「今日ちょっと顔色いいですね」
「この前お話されてたテレビ、見ましたよ」
もちろん、仕事として必要なケアは全員に行う。
でも、“ありがとう”を言ってくれる人には、そこに少しずつ温かいやり取りが増えていくのだという。
その知人は、こう言っていた。
「結局、人って、“自分を大切にしてくれる人”を大切にしたくなるんですよね」
「ありがとう」という言葉には、感謝を伝えるだけではなく、「あなたのしてくれたことを、ちゃんと受け取っていますよ」というメッセージを伝える意味もある。
「感謝をきちんと伝える」というのは、人との関係をより良いものにする、一生使える習慣なのだ。
「ありがとう」の気持ちを伝えよう
だからこそ、子どものうちに「感謝を人に伝える習慣」を身につけておきたい。
小学校入学前後に知っておきたい93のおやくそくを学べる本『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』には、「ありがとうの気持ちを伝えよう」という項目がある。
『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用拡大画像表示
・ごはんを たべるまえに 「いただきます」と いおう。
・ものを かりたときは 「かしてくれて ありがとう」と いおう。
・おやつを わけてもらったら 「ありがとう。ごちそうさま」と いおう。
・てつだってもらったら 「たすけてくれて、ありがとう」と いおう。
(『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用)
人は、「自分の存在を認め、敬意をもって接してくれる人」に、自然と心を開く。
だからこそ、「ありがとう」を伝えられるかどうかは、単なる礼儀ではない。
人から大切にされる人になるための、小さくても大事な習慣なのである。









