「準備万端の日」は一生やって来ないと思ったほうがいい。上には上がいるんだから。

 僕はいつも行き当たりばったりで、それなりに失敗もしたけれど、今こうやって楽しく生きている。

 何かを気にするよりも大事にすべきなのは、自分に嘘をついていないか。

 できることは精一杯やってきたよな?と自分に問いかけて、嘘がなければ、思い切ればいい。

 大丈夫。また打席はやって来る。

愛社精神なんて
持たなくていい

 自分はなんのために働くのか。

 答えは1つ。自分のため。「会社のため」じゃない。

「家族のため」というのも、ちょっとあやしい。

 自分が好きで、楽しいから、目の前の仕事をやっている。

 会社というのは、人間が仕事を楽しくするための手段であり、ただの“箱”でしかない。

 会社は自然界に最初からあったものではなく、人間によってつくられたシステムなのだから、人間が会社に使われるようでは、逆転現象もいいところ。

 だから、「会社のため」と身を犠牲にして働くのは、ちょっと変だと僕は思う。

 愛社精神を強いるのもおかしい。

 仕事に対してドライであれ、と言っているわけではなくて、「働く主は、あくまで自分である」と握っておくべきだということ。

 仕事に没頭したい時期があれば、どれだけ遅くまで残って働いてもいいと僕は思う。

 僕も若い頃は徹夜で会社に残った時もあったけれど、

「どうしても今日中にやり遂げたい」「自分がやりたいからやっている」

 という感覚があったから、まったく苦痛ではありませんでした。

 なぜなら、がんばっていたのではなく、夢中だったからです。

 人が中心で、会社が道具。この関係性を間違えないようにしたいですね。

“やめどき”を
見極めるコツ

 始める勇気と同じくらい、大事なのは“やめる勇気”。

 じゃあ、どうやって“やめどき”を見極めるかと聞かれたら、「がんばり過ぎている」と気づいた時じゃないかと答えます。

 こだわるべきは細部ではなく、大きく自然な流れをつくること。