中野善壽氏 提供:ディスカヴァー・トゥエンティワン
仕事がデキる、教養のある人間になるために読書に励むビジネスパーソンは多い。しかし、積読だけでなく読了本までも本棚に大切に保管し、蔵書がどんどん増えていくという悩みはないだろうか。伊勢丹や鈴屋の海外事業を立ち上げた“伝説の経営者”中野善壽氏が、いつでも身軽な自分でいるコツを解説する。※本稿は、実業家の中野善壽『ぜんぶ、すてれば』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を抜粋・編集したものです。
捨てるセンスを磨くために
まず好き・嫌いを意識しよう
「何を捨てて、何を残すのか。その選択のセンスはどうやって磨くんですか?」
僕があまりに思い切りよくなんでも捨てると思ったのか、インタビュアーからそんな質問を受けました。
自分にセンスがあるかどうかは、正直、よくわかりません。
ただ、1つ言えるのは、そのときどきで僕は「好き・嫌い」をハッキリ意識するようにしてきたということ。
しかしながら、その場で口にする必要はない。これは好きだな。こっちのやり方は好きじゃないな。
理由は後付けでもいいから、直感で主観を示していく。
最初は勇気がいるかもしれないけれど、それをなんとかつくりあげていかないと、自分の中に主たる軸というものができない。
じゃあ、自分の「好き・嫌い」を身につける練習はどこでやってきたのか?
僕の経験を遡ると、その原点は幼い頃に祖母から手ほどきを受けた「生け花」の稽古だったように思います。
どの花が好き。どの長さに切るのが好き。
どの角度で挿すのが好き。どの組み合わせが好き。
無限のパターンから、どう生けるかを決めるレッスンは、大人になってからの“直感を信じる決断力”の基礎になったかもしれない。
今になって、そう感じます。







