毎日の食事で何気なく選んでいる「油」。脂質は「どれくらい摂るか」だけでなく、「何に置き換えるか」が重要だ。1万人以上の患者を診てきた医師が、医学的根拠に基づいて執筆した『鍛えるよりも「使い方」 体力がすべて』から、一部を抜粋・編集しそのヒントを紹介する。
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「脂質をただ減らすだけ」よりも大切なこと
脂質は「どれくらい摂るか」だけでなく、「何に置き換えるか」も重要だ。基本は、飽和脂肪酸を減らし、不飽和脂肪酸の摂取を増やす。日常的に使う油や食材を少し入れ替えるだけでも実践できる。
[減らす]
・飽和脂肪酸:加工肉やバターなどに多く含まれる。LDLコレステロール(悪玉コレステロール)を上昇させやすく、心血管リスクの観点から望ましくない
・工業的トランス脂肪酸:不飽和脂肪酸の一種ではあるが、例外的に避けるべき脂質。LDLコレステロールを増やし、HDLコレステロール(善玉コレステロール)を減らすことで、動脈硬化のリスクを高めることがわかっている
[増やす]
・一価不飽和脂肪酸:比較的酸化に強く、日常の調理にも取り入れやすい脂質である
オリーブオイル、キャノーラ油、アボカド、ナッツ類(アーモンドなど)
・多価不飽和脂肪酸:体内で合成できない必須脂肪酸を含み、大きく2つのグループに分けられる
オメガ3:サケ・サバ・イワシといった青魚の脂、えごま油、亜麻仁油、クルミなど
オメガ6:大豆油、コーン油、ひまわり油、ゴマなど
もちろん、どのような脂質であっても摂りすぎれば余分なカロリーになるため、量を増やしすぎず、質を選ぶことが基本となる。
実際、オリーブオイルやナッツを積極的に取り入れた地中海食では、心筋梗塞や脳卒中などの心血管疾患が減少することが大規模な研究で報告されており、脂質は「量」だけでなく「質」も重要であることを示している(*1・2)。
1. Estruch R, Ros E, Salas-Salvadó J, Covas MI, Corella D, Arós F, et al. Primary prevention of cardiovascular disease with a Mediterranean diet supplemented with extra-virgin olive oil or nuts. N Engl J Med. 2018 Jun 21;378(25):e34.
2. Mozaffarian D, Micha R, Wallace S. Effects on coronary heart disease of increasing polyunsaturated fat in place of saturated fat: a systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials. PLoS Med. 2010 Mar 23;7(3):e1000252.
(本稿は『鍛えるよりも「使い方」 体力がすべて』から一部抜粋・編集したものです。)






