日本初の試み“インター”と“1条校”の相互交流
200人収容の生徒寮。リニューアルされた生徒食堂 写真提供:静岡聖光学院
――インターナショナルコースはどのくらいの規模になりますか。
工藤 海外からも生徒を受け入れて、定員60人ほどで始めます。現在、1学年3学級ですが、27年から1学級増やして4学級に。うち2学級をインターナショナルコースに充てることになります。
――1学級30人ですね。どのような教育内容になりますか。
工藤 これまでも英語は習熟度に合わせて指導してきましたが、海外生と共にすべての授業を英語で学ぶアドバンストクラスと、段階的にイマージョン環境を整えながら英語力の向上を目指すスタンダードクラスに生徒を分けます。
[聞き手]森上展安(もりがみ・のぶやす)森上教育研究所代表
1953年岡山生まれ。早稲田大学法学部卒。学習塾「ぶQ」の塾長を経て、1988年森上教育研究所を設立。40年にわたり中学受験を見つめてきた第一人者。父母向けセミナー「わが子が伸びる親の『技』研究会」を主宰している。
――東京でも、“国際系”と呼ばれる中高一貫校で見られるスタイルですね。
工藤 そうした学校と一線を画すのは、兄弟校であるセントメリーズの存在です。高校からは、希望者が静岡に籍を置いたまま、セントメリーズに通うこともできるようにしたいと思います。
逆に、セントメリーズの在校生で、日本の大学の医学部などを受験したいという場合には、学校教育法第1条に基づく学校である静岡に通ってもらい、日本の高校卒業資格も得られるようにしていきたい。
インターナショナルスクールと共に歩むこうした「ハイブリッド型インターナショナル教育」の取り組みは、日本で初めてのものです。設立母体が同じ兄弟校だからこそ実現できます。保護者の期待に応える、新しい時代に先駆けた試みです。
――静岡と世田谷での行き来もあり得るわけですね。
工藤 セントメリーズが持つ70年余りのインターナショナルスクールとしての経験を活用させてもらいます。地方の学校で国際バカロレア(IB)の資格を持った教員を集めるのは大変ですが、セントメリーズのIB教育の先生方に支援してもらうことを考えています。
――たしか静岡では、イギリスの大学の受験資格でもあるAレベル(Advanced Level)を取得することができるプログラムも始められていますね。
工藤 2020年から、Aレベルの認定第1号として、ケンブリッジインターナショナル・プログラムをオンラインで受講可能となりました。2年間のプログラム終了後、資格認定試験に合格すると、世界中で通用するケンブリッジインターナショナルAレベル(一般教育終了上級レベル)資格保有者として、海外の名門大学を直接受験することが可能となります。
――何人くらいの生徒が受講していますか。
工藤 各学年3~5人程度です。25年の卒業生からアメリカのUCLA(カリフォルニア州立大学ロサンゼルス校)の他、マンチェスター大学やニューヨーク大学の合格者も出ています。
セントメリーズの手厚いカウンセリング体制。静岡聖光学院にも“兄”の経験が生かされる







