「部下に信頼される」リーダーには、理由がある。
優秀なマネージャーは、「少しだけ演技」する。あえて「演じること」を選べば、「部下に信頼される」「会社に評価される」「自分も疲れない」職場になる。そんなリーダーの実践的なふるまい方をまとめたのが、『3000件の職場の悩みを解決したプロが教える リーダーのふるまい大全』(本田淳也著)である。本稿では、同書の内容を一部抜粋して紹介する。

「優秀なリーダー」が部下に「必ず」する行動・ベスト1Photo: Adobe Stock

部下が言う「ちょっといいですか」の違和感

「お忙しいところ申し訳ありません」「すみません、少しお時間よろしいでしょうか」。
部下は遠慮がちに話しかけてくるのに、上司から部下への声がけは「○○君、ちょっと」とストレート。

この違い、当たり前だと思っていませんか?
実は、この「当たり前」の中に、職場のコミュニケーションを阻害する大きな問題が隠れています。

組織にマイナスとなる「話しかけにくさ」

部下が遠慮してしまう背景には、多くの上司が抱く「権限がある=自分は偉い」という思い込みがあります。
昇進は本来「役割の変化」にすぎません。

しかし人は立場が上になると、無意識に「自分は偉くなった」と感じやすくなります。

「上司が偉そうで話しかけづらい」という悩みは本当に多くあります。

「質問したら『そんなことも分からないのか』と言われた」
「提案しても『君の立場で言うことじゃない』と一蹴された」

こんな体験をした部下は、次第に上司に話しかけることを避けるようになります。

結果として、重要な報告が遅れたり、良いアイデアが埋もれたり、問題が表面化するまで気づけなかったりします。

これは組織にとって大きな損失です。

「対等な立場」を示す小さな行動

これを読んでいるあなたには、ぜひ「対等な立場」だと認識してもらいたいのです。
「対等」といっても、責任や権限に差があることは事実です。

でも、「人として対等」という意識を持つことで、コミュニケーションは劇的に変わります。

部下が「ちょっといいですか」と言ってきた時、

・手を止めて顔を向けていますか?
・「忙しい」ではなく「5分後でもいい?」と伝えていますか?

こうした小さな行動の積み重ねが、「この人は自分を一人の人間として見てくれている」という信頼を生み出します。

権限とは、「部下を守るための力」

上司としての権限は、部下が困っているとき、悩んでいるときに最も発揮してもらいたいのです。
それが権限の活きる場面なのです。
“ちょっといいですか”を歓迎することから始めましょう。

(本稿は、『3000件の職場の悩みを解決したプロが教える リーダーのふるまい大全』の発売を記念したオリジナル記事です)