【視点2】
儲け方の視点
今現在、日経平均は絶好調なのですが、それを分解すると株価が急上昇している会社がある一方で、株価が低迷している会社も少なくありません。
株価が急上昇しているのは「半導体やAIの特需の波に乗っている会社」です。ソフトバンクグループだけでなく、キオクシアも一時トヨタを時価総額で追い抜いたのはその象徴です。
このように株価が上昇している企業群と株価が低迷している企業群をもう一段階俯瞰してとらえると、日米の企業の思想の違いがその根底にあることがうっすらと見えてきます。
アメリカ企業は企業価値を上げるために、成長市場に投資をすることが一番大切だということをよく理解しています。
現在はAIがその象徴。少し前まではスマホやインターネットがその象徴です。これは250年前のアメリカ独立のころからずっとつながるDNAのようなもので、要するに新大陸を発見してそこを開拓することで経済が成長すると考えるのです。
ここでいう新大陸とは比喩で、現実の経済でいえば、1950年代のプラスチック、1960年代の自動車、1980年代のコンピュータ、2000年代のインターネット、2020年代のAIとつぎつぎと新しく発展する分野をみつけてはそこに大量の資金を投下していくのです。そしてこの思想が、現在のAI半導体相場をけん引していることは間違いのない事実です。
これと比較して日本企業は利益をあげるために「支配」を重視します。市場支配、業界支配、企業内支配などの視点があるのですが、共通するのは経営者がより優位なポジションを支配することで従業員、顧客、仕入先、協力会社など、より立場が弱いプレイヤーの利益を分捕ることに力を入れる傾向があります。
皮肉を込めていえば、日本経済の成長のためには公正取引委員会が弱体であることが重要でした。
仕入先から買いたたき、弱小企業の特許を無効にし、フランチャイジーを苦しめることで、大企業だけが発展する。そのような経営手法を比較的得意としてきたのが日本企業だととらえることで、日本では株主が儲かっても、ひとりひとりの日本人の生活がよくならなかった理由が少し理解できるのではないでしょうか。







