こりゃ嫌われるわ…「手柄だけかすめ取る人」の決定的な特徴【職場でよく見るあの人】〈風、薫る第54回〉

養成所存続の危機?

 第52回、53回と、「母」についての会話がなされた。

 第52回
 直美「どんな親でも、産んでくれたんだからありがたいと思えるなんてきれいごと。子を産めば全て帳消しになるなんて、とても私には」

 セツ「でもね、大家さん。たいていの女郎は子どもは産まないし、産めないもんだよ」

 第53回
 セツ「私は産めなかった。子どもができたけどこわくて産めなかった」「よっぽどあんたに会いたかったんだね、おかあさん」

 母親が直美を捨てたのではなく、生きてほしくて誰かに託したという解釈によって、直美の自尊感情が向上した。ほんとは誰よりも直美が「(私)なんか」と自暴自棄になっていたのではないだろうか。

 一難去ってまた一難。この畳み掛けはエンタメとしては優秀。

 経営陣は悪だくみをしていた。

「それにしても、一時はどうなるかと思いましたが、あの女郎を受け入れてよかったですねぇ。悲恋の女郎を救ったと、当院の評判にもなりましたし」なんて副院長(森田甘路)はほくほく。

 千佳子(仲間由紀恵)に続いてお手柄である。園部(野添義弘)だって警察の偉い人なんだから評判になってもいいものだが、頑固だから世話になったと語らないのかも。

 トレインドナースの導入によって病院の評判が上がる。バーンズ先生の目論見どおり。これで梅岡看護養成所の第二次募集もできそう。

 と思ったら、「あちらには申し訳ないが、実習生の受け入れは、これで終わりにさせてもらう」と多田院長(筒井道隆)は冷たい。こんなに評判がいいのなら、自分たちで看護婦を養成しようと考えたのだ。

「今いる実習生たちはどうしますかねぇ?」
「それはおいおい」

 なんだか「お主も悪よのう」と悪代官が悪だくみをしているように見えてくる。

 こういうのは現代でもあるあるだ。育てた側は切り捨てて、手柄だけかすめとる人っているいる。