今月1日、原油市場は見慣れた展開をたどった。その日は、イランが仲介者を通じた米国との対話を停止したとの報道で始まり、原油価格は1バレル当たり3ドル上昇した。その午後、ドナルド・トランプ米大統領はソーシャルメディアに、イスラエルがレバノンから撤退しつつあり、イスラム教シーア派組織ヒズボラが攻撃停止で合意したと投稿した。これを受け、原油は1ドル下落した。それから15分もたたないうちに、トランプ氏はイランとの協議が「急ピッチ」で進んでいると投稿した。原油はさらに0.5ドル下げた。週末の時点で、ヒズボラとイスラエルは依然として交戦を続けており、米国とイランの協議も合意に至らなかった。それでも、この一連の出来事は、この戦争を通じて続いてきたパターンを改めて裏付けた。トランプ氏はこれまで何度も口先介入によって原油価格の上昇勢いをそいできた。原油の供給を実際に回復させるのではなく、トランプ氏にはそれができないと賭けていた人々に損失を負わせる形でだ。