乗るほどに痛快さを感じる味わい深い1台
フランス車の良き伝統も継承
エンジンの音や振動もよく抑えられていた。モーター制御も実に巧み。エンジンの停止~再始動のショックなどは、ほとんど気にならない。マイルドHVながら“電動感”が高いのも大きな魅力。走行状況によって約30km/hまでEV走行が可能と説明されたが、実際にはモーターだけでもっと走る。状況によっては50km/hくらいまでねばる。感覚としては発進~停止を繰り返し回生する機会の増える市街地や首都高速の渋滞では、ほぼ半分はEV走行してくれるように感じられた。
ディスプレイを見ると、いかに緻密に制御しているかがよくわかる。パワートレーンの完成度は抜群。しかも市街地でEV走行する頻度に驚かされただけでなく、高速巡行時も負荷が小さい状況ではコースティングまでする。もちろん、プジョーらしくスポーティな演出も十分だ。スポーツモードをセレクトするとアクセルレスポンスが鋭くなるとともに、おそらくスピーカーが主体だろうが、3気筒エンジンを感じさせない、ちょっと勇ましいサウンドまで聞かせてくれる。
プジョーは、日本においてフレンチ・ブランドの代表格である。カジュアルからラグジュアリーまで、幅広い車種をラインアップし、独自の個性でユーザーを魅了している。その中で208は、かつて一世を風靡したホットハッチの205GTIの系譜を引き継ぐフレッシュモデル。完成度の高いマイルドハイブリッドを得て、走りと先進性に磨きがかかっている。乗るほどに痛快さを感じる味わい深い1台だ。もちろん長距離も快適にこなすオールラウンダーというフランス車の良き伝統も継承している。
(CAR and DRIVER編集部 報告/岡本幸一郎 写真/横田康志朗)








