これは家で家事をしてきたからこそ、為せる技。レジャーシートの畳み方の練習を繰り返したわけではないですが、家事の中で経験してきたことが、こうした瞬間に生きてくるのです。
布団のシーツを畳むことも、1人よりも2人でやったほうが爆発的に速いですよね?
最初は私が子どもたちに教えながらシーツを畳んだり取り付けたりしていたのを、仕組みがわかってきたら子どもたちにリーダーを任せてみる。「私はどうしたらいいかな?」と尋ねながら、子どもたちに指示をさせるのです。そうして、うまくできれば大きな成功体験になります。
レジャーシートの片付けはあくまで一例ですが、コミュニティやその場に応じて自分で動ける力をつけていくことがとても重要だと思うのです。
「からだの脳」と「こころの脳」を
軽視しがちな日本の教育
小児科専門医で発達脳科学者の「子育て科学アクシス」代表・成田奈緒子さんは、『子育てを変えれば脳が変わる こうすれば脳は健康に発達する』(PHP新書)の中で「脳には3つの種類があり、それぞれのタイミングで成長していくことが必要だ」とおっしゃっています。
1つ目は、「からだの脳」で脳幹といわれる部位です。姿勢や睡眠など生命維持に必要な機能を司ります。
2つ目は「おりこうさんの脳」で大脳新皮質という脳の部分にあたります。知能や知覚、言語機能の発達など勉強に関わる脳だといえるでしょう。
3つ目は「こころの脳」で、前頭葉にあたります。問題解決能力や論理的思考力、想像力、判断力などを担当する脳です。
現在の日本では、2つ目の「おりこうさんの脳」の成長ばかりに注力しすぎているように私は感じます。少し想像すればわかりますが、「おりこうさんの脳」ばかりが発展して、「からだの脳」や「こころの脳」が未成熟では、とてもバランスの悪い人間になってしまいます。
「勉強ではなくて、家事に時間を使わせてかわいそう」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、子どもの家事は2時間も3時間もさせるわけではありません。せいぜい1日15分、30分程度です。







