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*本記事はきんざいOnlineからの転載です。
いまだ残る階層社会
インドの特徴は、英語と数学に強い人が多いことである。その恩恵を受けるかたちで、現在のテクノロジー業界でインドの強みが生きている。
インドは歴史的に多くの侵略を受けてきた。地理的には、北はヒマラヤ山脈、東は熱帯雨林、南はインド洋に囲まれ、外部と遮断されている。しかし、西方は平原が開けているため、古代からイラン系民族やギリシャのアレキサンダー大王、モンゴル系民族が侵入し、これらがインド北部を支配することがあった。
インドでは、先住民のドラヴィダ語族がインダス文明を生んだとされる。そこに、紀元前1500年ごろに、ペルシャからインド・ヨーロッパ語族であるアーリア人がガンジス川流域まで進出した。アーリア人が階層社会を形成し、被征服民を最下層民とするカースト制の原型が出来上がった。
インドは世界最大の民主主義国家であるといわれるが、実際には、非民主的な側面を多く持つ。カースト制が色濃く残り、今日も強い差別があるとされる。インドでは、ヒンズー教徒が国民の79.8%を占めるが、イスラム教徒も14.2%存在している(2011年国勢調査)。少数派のイスラム教徒は差別されているといわれる。インドはイスラム教徒の多いパキスタンと犬猿の仲で、頻繁に国境紛争を起こしている。
ゼロの概念や十進法を発明した数学大国
インドは、メソポタミア文明の発祥の地である中東とも近く、科学技術や文化などの交流があった。古代インドの数学は宗教と関係が深い。アーリア人はバラモン教を信仰し、神々への祈願の祭祀に数学を用いた。祭場や祭壇については厳格な規定があり、『シュルバストーラ』という文献には、祭場や祭壇を設置する作図法が記されていた(注)。この三角形や四角形の作図から後の幾何学が発達した。







