6月10日に最終話が放送されるドラマ「月夜行路―答えは名作の中に―」(日本テレビ公式サイトより)
「生成AIがクリエイターの仕事を奪う」という説がある。2026年1月に放送された実写×生成AIドラマ「TOKYO 巫女忍者」は、まるでその序章のように思えた。だが現場を少し覗いてみると、見えてきたのは想像とかなり違った風景だった。現在、日本テレビではさまざまな現場でAI動画生成を試しているという。ドラマづくりの最前線で今、何が起きているのか?日本テレビのAIクリエイター・古谷康佑さんと、同社のAI共創プラットフォームを開発した川上皓平さんに取材した。(ノンフィクションライター 酒井真弓)
「これは絶対自分じゃ思いつかない」
深夜の会議室、制作チームが沸いた。2026年1月7日に日本テレビで放送された実写×生成AIドラマ「TOKYO 巫女忍者」のラストシーンだ。
1月に放送された日本テレビのドラマ「TOKYO 巫女忍者」では、制作にAIを活用していた。現在はHuluで配信中(Hulu公式サイトより)
AIが提案してきたのは、脚本とは違うカット。それを見た脚本兼プロデューサーの鈴木努さんは唸った。「これは絶対自分じゃ思いつかない。AIにしかできない」。満場一致で、AIのカットが本編採用となった。
ドラマの制作現場でここまで生成AIを活用した例は、国内ではまだ珍しい。本作で、AIチーフクリエイターとしてデビューしたのが、新卒2年目の古谷康佑さん。それを技術面から支え、AI共創プラットフォーム「AI Co-Creator」を開発したのが、川上皓平さんだ。日本テレビはAIによって、制作現場の何を変え、何を変えなかったのか。
AIチーフクリエイターの古谷康佑さん(左)、AI共創プラットフォーム「AI Co-Creator」開発者の川上皓平さん。所属は二人ともDX推進局データ戦略部 Photo by Mayumi.Sakai







