ひとつめは「セロリ」(1997年)。山崎まさよしのカバーで、オケのレコーディングには山崎くんも来てくれました。草彅剛が主演したドラマ「いいひと。」の主題歌に合う曲が決まらなくて困っていたときに、森川社長がビクタースタジオに僕を訪ねてきて「今度、スガシカオっていうのがデビューするんだけど。あと、山崎まさよしっていうのもいるから、なにかで使ってよ」と言われたんです。
それで山崎くんの曲をいろいろ聴いて「あ、これいいな」って思ったのが「セロリ」でした。
「森川さん、『セロリ』を使いたいんだけどジャニーズ出版に切り替えても平気?」
「ぜんっぜん平気。今、JASRACに連絡して切り替えちゃうから」って。
それでフジテレビからもOKが出て決まりました。
『ヒットのつくり方』(鎌田俊哉、アチーブメント出版)
そのときに紹介されたデビュー前のスガくんもよかったから、のちに「夜空ノムコウ」(1998年)の詞を書いてもらいました。最初にもらった歌詞にはタイトルが「夜空の向こう」と書かれてて、見た瞬間「演歌?」と思ったのを覚えています。しかもスガくんの自筆がまた悲しいぐらいにフニャフニャでね(笑)。彼が仮歌を歌ってくれて、曲は本当によかったんだけど、いかんせんそのタイトルのままでは売れなそうだから、僕が100パターンぐらい考えて、最終的に「夜空ノムコウ」になりました。スガくんに「タイトル変えていい?」と聞いたら「いいですよ」と言ってくれて。
CDが出るとき、原宿の交差点に大きな看板広告が出て、天才作詞家の康珍化さんがそこを通りかかったときにこのタイトルを見て、感動して電話をくれたんです。「鎌田くんでしょ、あれ。すごくいいよ!やられたって思った。カタカナブームが来るよ」って。
前年、SMAPが『ス』(1997年)というアルバムを出していたこともあり、僕のなかでカタカナブームが起きていた頃のことです。







