ボキャブラリーが豊富な人は
知能検査で高い得点を示す

 細かな表現ができず、何でもかんでも「ヤバい」ですませようとする人は、ボキャブラリーすなわち語彙(ごい)力が貧困だと考えられるわけですが、語彙(ごい)力と知能検査の得点には強い関連があることが明らかにされています。

 米セントラル・アーカンソー大学のビリー・スミス氏が、ボキャブラリーと知能指数との関連性を調べる研究を行ったところ、両者の間には0.8というかなり高い相関係数が確認されました。相関係数は-1.0から+1.0までの数値をとるのですが、0.8というのは相当に高い数値です。ボキャブラリーが豊富な人ほど、知能検査でも高い得点を示す傾向があると言えます。

 また、ボキャブラリーが豊富な人は複雑な内容を正確に伝えたり、相手に合わせて表現を使い分けたりできるため、仕事上で評価されます。

 頭が良いのに出世できない人も、広い世の中を探せばいることはいるでしょう。しかし、語彙(ごい)力が豊かで自分の考えを適切に伝えられる人のほうが、仕事上で評価されやすいのは確かでしょう。出世できるかどうかは、結局のところ上司からどう評価されるかにかかっています。

知能指数の高い男性ほど
女性は付き合う相手として評価

 最後にもう一つ、衝撃的な研究もご紹介しておきます。

 カリフォルニア大学デービス校のマーク・プロコシュ氏は、まず男子大学生に「WAIS-Ⅲ」というボキャブラリー・テストを受けてもらい、次に204人の女子大学生に長期的なお付き合いの相手(結婚を含む)としてそれぞれの男性を評価してもらいました。

 その結果、知能指数の高い人ほど女性にお付き合いする相手として評価されたことがわかったのです。

 どうしてこのような結果になったのでしょうか。プロコシュ氏らは、知能指数の高い人は将来的に社会的に成功しやすく、経済的にも安定した生活を送ることが期待されるため、そのことが魅力につながっている可能性を指摘しています。

 今でこそ女性も男性のように社会進出するようになりましたが、昔はそうではなく、女性は家庭を守り、男性が主な稼ぎ手となるのが一般的でした。そのため、女性は男性の経済能力を判断する手がかりの一つとして、知的能力を重視する傾向が生まれたのかもしれません。