サロン専売品も万能ではなく
お客さんに合わないケースも

 プロの目線では、市販品は香りの面でも「必要以上に香料が強すぎる」場合が少なくありません。別のシャンプーで洗い流しても、髪に香りが残る製品もあります。

 不快ではないものの、こうした香りの強さは、美容師が求めるものとは少々異なります。

 多くの美容師が、お客様に「ドラッグストアで買えるシャンプー」をおススメしない理由についてお分かりいただけたでしょうか。

 ただし、冒頭でもお話しましたが、筆者は「市販品はダメだ」「全ての人がサロン専売品を使うべきだ」とは一切思いません。なぜなら、いいシャンプーを使っても効果を感じ取れない場合もあるからです。

 例えば、ユーザーが髪の長い女性である場合は、良質な界面活性剤による「指通りの良さ」を体感しやすいと思います。

 そうした人たちと比べると、ショートヘアの女性は、サロン専売品の効果をあまり感じられないかもしれません。髪が傷む前に切り落としているため、「髪へのダメージ」を過剰に意識しなくてもいいかと思います。

 男性も同様に、長めのマッシュスタイルやセンターパートにしている方は「違い」を感じられるはずですが、それ以外のベリーショートの人は、肌が弱くない限りは市販品でも事足りるのではないでしょうか。

 特に汗っかきの人にとっては、男性特有の頭皮の臭いを解消し、洗い上がりのスッキリ感を演出してくれるため、洗浄力が強い市販品に魅力を感じるかもしれません。

 このように、サロン専売品も万能ではなく、お客様のニーズと正しくマッチングした上で使わないと効果を得られません。ですから、メーカーは「担当美容師が解説した上で商品を購入してもらう」ことを前提にサロン専売品を設計しています。

 サロン専売品のパッケージには商品説明が少ないですが、これはそもそも「美容師向け」だからです。

 美容師が製品の特徴を理解し、お客様の髪質や悩みに応じて提案することを目的としているため、市販品のようなキャッチコピーは盛り込まれていないのです。

 コスメ専門店や雑貨店の一部には、サロン専売品を取り扱っているお店もあります。ですが、こうしたお店で高品質なシャンプーを買ったからと言って、必ずしもお客様の髪に合うかどうかは分かりません。

 ヘアケア用品に悩んでいる方は、「本当に自分に合う商品」は何なのか、担当美容師に気兼ねなく相談してみてくださいね。