お世辞を言えというのではないのです。逆。みなが書きそうなことは書かない。依頼相手が、かつて言われたこともないような、新しい視点からの「評」を添える。つまりは常套句を廃せということだし、五感を使えということです。
2手目 自分はこういう者である
自己紹介ですね。自分の会社名、部署や肩書はもちろん、いままでどういう立ち位置で仕事をしてきたか、いま現在はどういう問題意識をもっているのか、「自分語り」はなるべく簡潔かつスピーディーに、必要な情報だけを、しかし相手を納得させるに十分なインフォメーションを与えます。
3手目 したがって自分にはあなたが必要だ(あなたにも、自分は有用だ)
1手目、2手目の、論理の帰結として、いま、わたしはあなたを必要としている。こういう問題意識をもった自分にとって、あなたに話を聞きたいと思うのは必然だし、あなた以外に話をする適任者がいるとは思えない。そこまで思わせなければ、だめです。
メールもそうですが、初発の熱量がすべてなんです。どうしても創りたいという思い、この場合はどうしてもあなたと仕事をしたい、話を聞きたいのだと、そういう熱を感じさせられるかがすべてです。
そしてその熱を、単に「あなたと仕事がしたい」と書いてはだめです。論ではなく、エピソードで語らせる。3手目に至る過程で、自分にはあなたが必要であること、そしてあなたにとってもこの仕事を受けることで新たな可能性が広がることを、説得的に、事実で、場面で語る。
あなたを知っている→自分はこういうものだ→だからふたりは会うべきだ
表現とは、言語とは、本質的に〈他者〉を必要とする、なんらかの行い(ゲーム)なんです。
初めて依頼メールを出す際に
省いてはいけない情報とは
3手詰めの前の、大前提がある。
仕事を頼む相手は、つねに、世界一忙しい人だと思え。
世界一忙しい人に出す依頼状であるからして、手紙でもメールでも、冒頭に時候のあいさつはいらない。意外に知らないライターが多い。







