スマホでSNSやAIを駆使した詐欺が急増している。恋愛感情を利用して金銭をだまし取るSNS型ロマンス詐欺では、被害者の7割強は40~60代が占めている。その巧妙な手口について取材すると、詐欺というよりもはや洗脳に近いという恐ろしい実態が分かった。【前中後編の後編】(フリーライター 杉山正博)
「将来は一緒に暮らしたい」
120%の好意でだますSNS型ロマンス詐欺
「SNS型ロマンス詐欺」が急増している。SNSやマッチングアプリなどで知り合った相手に恋愛感情や親近感を抱かせ、金銭をだまし取る犯罪だ。犯人は、容姿端麗な会社経営者や医師、海外勤務の軍人などを名乗ることが多い。毎日のようにメッセージを送り、「おはよう」「今日はどんな1日だった?」と何気ない会話を積み重ねながら距離を縮めていく。
愛知県警察本部生活安全総務課の田中真人警部補は、「ロマンス詐欺では『期待感』を利用することが特徴です」と説明する。
「ひんぱんに連絡を取り、写真や動画を送り、将来の話をすることで安心感を与えます。さらに、『愛している』『あなたしかいない』と120%の好意をストレートにぶつけてくる。『日本に行ったら会いたい』『将来は一緒に暮らしたい』などと期待を持たせることで、相手を信用させていくのです」(田中警部補)
SNS型ロマンス詐欺、犯人とのやり取りと送られてきた画像(提供:愛知県警察)
その後、犯人はさまざまな理由をつけて金銭を要求する。
「会いに行くための渡航費が必要になった」
「事業資金が一時的に足りない」
「2人の将来のための資産を作ろう」







