人間関係を「こうあるべき」と勝手に定義し、過度な期待をするのは関係悪化の原因です。最良の人間関係とは、お互いが「あるがまま」の自然体でいられること。無理に関係を維持・操作せず、距離感の変化をそのまま受け入れましょう。自分のペースで交友の風通しを良くし、期待を手放して変化を楽しむことが、心地よい関係を保つ秘訣です。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局・斎藤順)
※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。

【精神科医が教える】人間関係を壊すNG行動・ワースト1Photo: Adobe Stock

人間関係を「勝手に定義づける」のはNG

今日は、人間関係を維持するための「一番良い方法」についてお話ししたいと思います。人間関係を維持しようとする際、最も避けるべきなのは「この関係はこうあるべきだ」と関係性だけを勝手に切り出し、定義づけてしまうことです。

そもそも人間関係とは、「自分」と「相手」がいて、その間に自然と生まれるものです。二人はこういう関係でなければならない」と考えた瞬間に、その枠に振り回され、お互いの関係がギクシャクし始めてしまいます。

人間関係がうまくいかなくなる原因の多くは、関係性を勝手に定義づけ、過度な期待をしてしまうことにあるのです。

お互いの「あるがまま」を受け入れる

相手には相手の「あるがまま」があり、自分には自分の「あるがまま」があります。人間関係を維持するために、無理やり自分や相手を変化させようとしても、いずれ無理がたたって楽しくなくなってしまいます。

したがって、関係を勝手に定義づけたり、期待したりすることは、思い切ってやめてしまいましょう。一番良い人間関係とは、「自分が自分らしくいられ、相手が相手らしくいられること」です。そのためには、関係に人為的な「操作を加えない」ことが重要になります。

変化を恐れず、自然な距離感を楽しむ

趣味が合ったり、会って楽しかったりして距離が縮まるのも自然なことですし、逆にだんだんと連絡が減っていくのもまた自然なことです。自分も相手も日々変化しているのですから、人間関係が常に変化していくのは当たり前です。

もし「私たちの関係は全く変化していない」と思うのであれば、それは関係性だけを切り出して、無理やり現状維持しようとしている証拠かもしれません。それは最終的に、お互いの居心地を悪くさせ、破綻を招く原因になります。

感情や行動に「操作を加えない」

だからこそ、関係に何も操作を加えないことが大切です。例えば喧嘩をした時、自分が悪いと思えば素直に謝れば良いのです。しかし、悪いと思っていないのに、関係を維持するためだけに無理やり謝る必要はありません。

自然体でいる中で、勝手にくっついたり離れたりする流れを楽しむくらいでちょうど良いのです。ずっと疎遠だった人と急に再接近することもあれば、その逆もありますが、それは決して寂しいことでも、悲しいことでもありません。

急に距離が縮まったら「今のタイミングは、この人とのご縁があるんだな」と、フラットに捉えておくのが一番です。