部下に目標を設定するとき、つい作業の完了や数値の達成をゴールにしてしまいがちだ。しかしそれでは、部下の成長には直結しないかもしれない。

仕事ができる人は「数字を目標」にしない。では、どうする?

「目標=数値」では、成長が見えない

部下に目標を設定するとき、多くの上司が陥りやすい失敗がある。
それは、目標を単なる作業や数値に落とし込んでしまうことだ。
「今月中にこの案件を完了させる」「売上を前年比で何パーセント伸ばす」といった目標は、
一見わかりやすく、管理もしやすいように思える。

しかし、こうした作業や数値を達成できたとしても、
それが必ずしも部下の成長を意味するわけではない。
目の前の作業をこなしただけで、本人の力が伸びたかどうかは、
まったく別の問題として残ってしまう。

本当に大事なのは「3ヶ月後の状態」を言語化すること

多くの上司がやりがちな失敗は、目標を単なる作業や数値にしてしまうことです。
しかし、作業が終わったり、数値を達成したりしたとしても部下が成長するとは限りません。
目標設定で最も大事なことは、「3ヶ月後や6ヶ月後に、部下本人がどういう状態になっているべきか」を定義し、言語化することです。

目標設定において最も大切なのは、
「3ヶ月後や6ヶ月後に、部下本人がどういう状態になっているべきか」を、
具体的に定義し、言葉にして示すことだという。
これは、作業の完了や数値の達成とは、まったく異なる視点だ。

たとえば、「案件を完了させる」という目標の場合、
その案件を通じて部下が何を身につけ、どのような状態になっていることが望ましいのかまでは、
明確になっていないことが多い。
一方で、「3ヶ月後には、自分一人で同様の案件を初動から進められる状態になっている」といった目標であれば、
部下自身の成長そのものが、目標の中に組み込まれていることになる。

「状態」を言語化することで、成長の物差しができる

作業や数値だけを目標にすると、それを達成した瞬間に目標は終わってしまう。
しかし、「本人がどういう状態になっているべきか」を言語化しておけば、
その目標は、部下の成長を測るための物差しとして機能し続ける。
日々の業務の中で、その状態に向かっているかどうかを、上司と部下の双方が確認できるようになる。

目標を設定する際は、まず「何を完了させるか」を考える前に、
「数ヶ月後にこの部下がどんな状態になっていてほしいか」を、
できるだけ具体的な言葉にしてみることが大切だ。
そこから逆算して、必要な作業や経験を当てはめていくことで、
作業の完了と部下の成長が、自然とつながっていくようになる。

次に部下の目標を設定するとき、数値や作業を決める前に「3ヶ月後にどんな状態でいてほしいか」を言葉にしてみることだけでいい。

(本記事は、書籍『コンサル時代に教わった 仕事ができる上司の当たり前』をもとに作成しました)