JPモルガンはAIエージェント「フェリックス」を使っている銀行の一つPhoto: Gabby Jones for WSJ
ウォール街の経営幹部は人工知能(AI)の導入を急ぐ一方で、そのプロセスが自社の従業員を混乱させ、次世代の大物バンカーを見いだすための確立された道筋を揺るがすことを懸念している。
大手銀行はすでに、法務や富裕層向け資産管理、投資銀行といった各部門にAIを展開する中で得た生産性向上の成果をうたっている。しかし、米国の他の企業が数千人規模の人員削減を進める中でも、銀行の経営幹部らは、人員配置と変化する人材ニーズとの間に生じつつあるミスマッチにどう対処するかで頭を悩ませている。
「われわれは今まさに積極的に考えている。どうやって再教育するか、どうやって先手を打つか、と」。ウェルズ・ファーゴのチャーリー・シャーフ最高経営責任者(CEO)は、最近の業界イベントでこう述べた。
ウォール街でのAI導入は加速しており、各銀行は商業ローンの引き受け審査の迅速化、規制当局への提出書類の草案作成、基盤システムのプログラムコードの点検などにAIを活用している。AIエージェントは富裕層向け資産管理など対人関係を重視する事業にも投入されつつある。
シティグループはグーグルと提携し、富裕層顧客に対応できるAI搭載エージェントを開発した。このエージェントは人間のアドバイザーを補完するものであり、代替するものではないとしている。
「市場ではAIに対する恐怖感がある」と、シティのウェルスマネジメント部門を率いるアンディ・シーグ氏は語った。AIの役割はアドバイザーの能力を「飛躍的に高める」ことだという。







