悪い人ではない。むしろ、いい人だ。それなのに、なぜか友達がいつのまにか減っていく人がいる。本人にはまったく自覚がないまま、人が静かに離れていく。アパレル史上最年少で上場した株式会社yutori社長・片石貴展氏の新刊『自分の言葉で話せるようになりましょう。』に、その原因がはっきり書かれている。たった一つの、無意識の癖だ。(構成/ダイヤモンド編集局・淡路)
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友達が減っていく人の特徴
人が離れていく人には、共通する一つの癖があります。
それが、目の前の相手を「記号」で見ること。
最近の若手はこうだから……
あの人はこういうタイプ……
このように考えた瞬間、その人は、相手のことを変化のない存在として、固着化してしまっている。
――『自分の言葉で話せるようになりましょう。』より
つまり、「あいつはこういうやつ」と決めつけて、相手を変化のない存在として固定してしまうこと。
毎日顔を合わせる家族。10年連れ添ったパートナー。隣の席の同僚。そして、気づけば背を追い越していた我が子。近い相手ほど、「この人はこういう人」という前提が固まりきって、もう更新しなくなる。子どもは日々変わっているのに、頭の中ではいつまでも幼いまま。相手は変わり続けているのに、こちらが見ているのは、何年も前に貼った一枚の写真なのです。
相手は変わっているのに、こちらは更新していない。これが、関係が静かに切れていく入り口です。
なぜ、それで友達が離れていくのか
人は本来、髪型も、声色も、表情も、服も、毎日少しずつ変化しています。
さまざまな細部に満ちた存在です。でも私たちは、その細部のほとんどを無視している。
いちいち全部を把握するのは、脳にとってコストが高すぎるからです。
だから「こういうタイプ」とラベルで処理してしまう。これ自体は、仕方のないことでもあります。
問題は、やられた側に起きることです。
――『自分の言葉で話せるようになりましょう。』より
この「じわじわ」は、すぐには表に出ません。でも少しずつ積もって、ある日「なんとなく会わなくなった」に変わる。本書は、お互いを記号でしか見ていない関係を軽薄な関係と呼びます。友達が減るのは、ケンカしたからではない。多くは、この軽薄さが静かに進行した結果なのです。
人は「ちゃんと見てくれる人」のそばに残る
逆に考えると、なぜ、あの人とだけはずっと続くのか。
――『自分の言葉で話せるようになりましょう。』より
友達も、まったく同じです。
連絡を取り合いたくなるのは、気が利くからでも、話が面白いからでもない。
「自分をちゃんと見てくれている」と感じられる相手だからです。
逆に、どれだけ正しくても「あいつはこういうやつ」とラベル越しに扱われた瞬間、人の心は閉じる。人は、ちゃんと見てほしいのです。
正論を言うからでも、話が面白いからでもない。「自分をちゃんと見てくれている」と感じられる相手のそばに、人は残ります。
逆に、どれだけ正しくても「最近の若手はこうだから」と一括りにされた瞬間、人の心は閉じる。人は、ちゃんと見てほしいのです。
今日からできる、たった一つのこと
では、どうすればいいのか。本書が挙げる方法は、拍子抜けするほどシンプルです。
――『自分の言葉で話せるようになりましょう。』より
ネクタイの色でも、ネイルでも、シャツの柄でも、話していた悩みでも、なんでもいい。何か一つだけ覚えておく。メモしてもいい。すると次に会ったとき、その変化に気づけます。「あれ、髪切った?」「この前言ってた件、どうなった?」。その一言で、相手は「ちゃんと見てくれている」と感じる。
友達が減っていくのは、環境のせいでも、年齢のせいでもありません。
相手を「こういうやつ」と決めつけて、見るのをやめた人から、友達は静かに離れていきます。
逆に、目の前の相手の“今”を見られる人の周りには、いくつになっても、人が残り続けるのです。
(本稿は、『自分の言葉で話せるようになりましょう。』の一部を引用したオリジナル記事です)









