マムダニNY市長の影響力拡大、民主党の分断深めるPhoto:Spencer Platt/gettyimages

 ソーシャルメディアをうまく活用し、アフォーダビリティー(手の届く物価)に政策の焦点を絞って頭角を現した米民主党の社会主義者ゾーラン・マムダニ氏は昨年、ニューヨーク市長選の予備選で勝利し、民主党の主流派を驚かせた。

 23日の連邦下院選予備選の結果は、市長となったマムダニ氏の台頭がまぐれではなかったことを明確にした。同氏の強まる政治力は、今後も民主党指導部の悩みの種になるとみられる。

 マムダニ氏は既に、志を同じくする全国の進歩派候補たちを触発し、彼らは民主党現職議員に挑む際に同様の戦術を実践している。ニューヨーク市内の連邦議会予備選挙で支持した3人の候補が勝利したことで、マムダニ氏が地元から離れた地域の選挙でも支持表明に乗り出す可能性がある。

 彼が支持した3候補は、自分たちが「世間からずれていて慎重過ぎる」と見なしてきた民主党主流派を臆することなく批判した。3人は予備選で現職議員2人と、民主党指導部の支持を得た対立候補1人をそれぞれ打ち負かした。

「マムダニ市長は単に勝者を選んだのではない。彼が勝者を生み出したのだ」とニューヨークの民主党ストラテジスト、アミット・シン・バガ氏は語った。

 民主党員の中には、マムダニ氏の台頭が、同党を主流派有権者の考えとかけ離れた極左政党として決めつけるきっかけを共和党に与えるのではないかと懸念する向きもある。しかし、民主党の指導者たちはマムダニ氏と表立って対立しようとはしていない。同氏の影響力や政治的カリスマ性が強まっていることを認識しているからだ。