加水分解ホエイプロテイン(WPH)が効率的
さて、ホエイプロテインにはもう一つ、見逃せない形態がある。それがWPH(ホエイプロテイン・ハイドロリセート)、「加水分解ホエイプロテイン」だ。これは、WPCに酵素を作用させ、タンパク質をアミノ酸が数個~数十個つながったペプチドの状態にまで分解したものである。
WPHの特徴は、何といってもその吸収速度の速さにある。タンパク質がすでに細かく分解されているため、体内に取り込まれるスピードはほかの2種をしのぐ。また、タンパク質含有率も90%前後と非常に高い水準に達するものもあり、消化能力の低下しがちな中高年や、トレーニング直後に素早くタンパク質を供給したい場合には、理想的な選択肢と言える。
ただし、WPHは製造工程が複雑である分、価格は高めに設定されている。加えて、味や風味にクセが出やすく、継続的な摂取には向かないという意見もある。
ところで、WPC、WPIに共通する注意点が一つある。それは、いずれも共通して含まれている「ラクトグロブリン」という乳清タンパク質の成分が、牛乳アレルギーの原因物質とされている点だ。
乳糖不耐症とは異なり、牛乳アレルギーは免疫反応をともなうものであるため、該当する人がホエイプロテインを摂取した場合、アレルギー症状を引き起こす可能性がある。プロテイン摂取により体調不良が生じた場合は、乳糖だけでなく、アレルギーの可能性も念頭に置いて判断すべきだ。
しかし、WPHではこのラクトグロブリンも加水分解されており、牛乳によるアレルギー反応を引き起こす可能性が少ない。これを理解しておけば、体質に応じた選択が可能となり、より効果的なサプリメンテーションを実現できる。








