「よかれ」と思ったアドバイス、実は部下の心を遠ざけていませんか? 相談に対し先回りして解決策を出すのは、相手を萎縮させる「言葉のドッジボール」です。部下が本当に求めているのは正解ではなく「共感」。信頼関係が壊れ、大切な報連相が途絶えてしまう前に、部下の自発性を引き出す「言葉のキャッチボール」の極意を学んでみませんか?
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部下の心が離れる「言葉のドッジボール」とは?
信頼を築く対話の極意
職場で部下から相談を受けたとき、あなたはどう対応していますか?
「よかれ」と思って素早く解決策を提示したのに、なぜか部下の反応がすっきりしない……。そんな経験がある方は、もしかすると無意識のうちに、相手の心を遠ざける間違ったコミュニケーションをとっているかもしれません。
私自身、かつて上司に悩みを打ち明けた際、「わかったわかった、要するにこういうことでしょ。だったらこうすればいいよ」と一方的に話をまとめられ、苦々しい思いをしたことがあります。こちらの気持ちや状況などお構いなしに、勝手な解釈と結論で話を終えられてしまったのです。
――『伝え方ひとつで部下が動き出す 上司の「コミュ力」大全』より
上司としては、部下の悩みを早く解決してあげたいという思いや、自らの経験則から、つい先回りしてアドバイスをしてしまいがちです。しかし、相談を持ちかけてきた部下は、必ずしも「今すぐ正解を出してほしい」わけではありません。
まずは自分の直面している状況や、抱えている不安を受け止めてほしいと願っていることが多いのです。それなのに、相手の感情を無視して一方的に話を要約し、結論を押し付けてしまうと、部下は「自分の話をちゃんと聞いてもらえなかった」と不満や孤独感を募らせてしまいます。
心への不意打ちが「信頼関係」を破壊する
こうした一方的なコミュニケーションの恐ろしさについて、著者は次のように指摘しています。
――『伝え方ひとつで部下が動き出す 上司の「コミュ力」大全』より
突然、剛速球をぶつけられるような「言葉のドッジボール」は、相手を萎縮させ、心を閉ざしてしまいます。「この人に相談しても、自分の気持ちは理解してもらえない」「論破されるだけだ」と思われれば、やがて重要な「報連相」すら上がってこなくなるリスクがあります。
部下と強い信頼関係を築くために必要なのは、相手の投げてきたボール(言葉や感情)をしっかりと受け止め、相手が受け取りやすい言葉にして優しく投げ返す「キャッチボール」の姿勢です。
相談を受けた際は、「そうか、それで悩んでいたんだね」「君自身はどうしたいと思っている?」と、まずは共感と問いかけで応じてみましょう。相手のペースに合わせてじっくりと対話を重ねることこそが、部下の自発性を引き出し、強いチームを作るための第一歩となるのです。
※本稿は、『伝え方ひとつで部下が動き出す 上司の「コミュ力」大全』(ダイヤモンド社)をもとに作成しました。




