株式投資の成果を左右するのは、銘柄選びだけではありません。売買のタイミングも重要です。株で利益を出し続けている人たちは、チャートのどこを見て、売買のタイミングを判断しているのでしょうか。「チャートで売りや買いの勢いを読み取る」と話すのは、2000億円超を運用した元ファンドマネジャーで、楽天証券の窪田真之さん。この記事では、チャートを使った売買判断のポイントを紹介します。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)
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チャートには「投資家たちの心理」が表れる
株式投資では、左脳と右脳のどちらか一方ではなく、両方をバランスよく働かせることが大切だと窪田さんは言います。
決算や財務諸表を分析し、企業の将来の利益を論理的に考えるのは左脳の役割です。一方、チャートから相場の流れや投資家の心理を直感的に読み取るのは右脳の役割です。
窪田さんは、「右脳を軽視してはいけない」と強調します。
なぜなら、チャートには「投資家たちの心理=右脳の判断」が表れるからです。
左脳では「買いだ」と考えていても、チャートに強い売りシグナルが出ているなら、市場ではすでに「売りたい」という心理が優勢になっている可能性があります。「いい銘柄だと言われているけれど、なんとなく嫌な感じがする」そんなふうに感じたことがある人は少なくないでしょう。多くの人が熱狂する成長株が崩れ始めるのは、こうした局面だと言います。
では、チャートを見ながら考えてみましょう。次のようなチャートを見て、あなたなら、買いますか、売りますか、それとも様子見でしょうか。
このチャート、買い、売り、様子見?
注目したいのは、売買高が急速に減少していることです。三角もちあいが続いた後、株価が下方向へ大きく動き始めていることがわかります。
窪田さんは、「売買高は人気のバロメーター」だと言います。売買高が減って株価が急落しているのは、買い手が少なくなっていることを意味します。何か悪い話が出て買い手がいなくなる中、急いで売ってきている投資家がいると思われます。株価は三角もちあいの下値支持線を割り込んでいます。
次のチャートは、その後の値動きです。株価はさらに大きく下落しました。
売買高が減り、三角もちあいから下放れ
三角もちあいは「方向が決まるまで待つ」が鉄則
三角もちあいは、チャートでよく見られる形です。
三角もちあいの局面では「たぶん上がる」「きっと下がる」と先回りして判断してはいけないと窪田さんは言います。
三角もちあいとは、買い方と売り方の力が拮抗し、どちらにも動けない状態です。つまり、市場が「次はどちらへ動くか」を決めかねている場面なのです。
だからこそ、トレンドがはっきり出るまで辛抱強く待つことが重要になります。
上放れしたなら買いについていく。下放れしたなら売りについていく。
どちらが勝ったのかが見えた瞬間こそ、流れに乗って利益を狙いやすいタイミングです。
チャートで重要なのは、「当てにいくこと」ではありません。市場が選んだ方向についていくこと。それこそが、株で資産を増やす人のチャートの使い方なのです。



