次の休日をどう過ごすか? なにげない選択に思えるかもしれないが、その積み重ねは将来の健康や人生の質に大きな差を生む。医師で老年医学・栄養科学の専門家であるガブリエル・ライオンの知見をもとに、頭のいい休日の過ごし方について見ていこう。(ダイヤモンド社書籍編集局・三浦岳)

頭がいい人、悪い人の「休日の過ごし方」の1つの違いPhoto: Adobe Stock

「休日」をどう捉えるか?

 平日の仕事でクタクタになり、休日はソファに寝転がってスマートフォンを眺め、ダラダラと過ごしてしまう。これを「疲労回復」だと言い訳しているなら、危険信号だ。

 休日は、身体を休める日であると同時に、未来の健康に投資する日でもある。

 目先の疲労感に流され、怠惰な休日を選ぶ人がいる一方で、長期的な視点を持ち、身体という資本を維持するために休日を有効活用する人もいる。

 医師で老年医学・栄養科学の専門家であるガブリエル・ライオンは、著書『筋肉が全て』で、筋肉こそが健康と長寿を支える土台だと説いている。疲れたからといって動かないことを繰り返せば、筋力は少しずつ失われ、将来の健康にも影響が及ぶ。

 ライオンは次のように述べている。

 年齢を重ねると、精神的な回復力、問題を処理する能力、人間関係を良好に保つ知恵などは成長するが、身体は衰える。
 だが、栄養摂取とトレーニングの計画を立てることで、衰えを遅らせることができる。
 70歳になっても、半分の年齢の人より健康な筋肉を持っている生涯アスリートは珍しくない。
 健康に影響を与える身体の生理を理解することで、意志によってコントロールできる要因に働きかけ、長寿を手に入れることができる。――『筋肉が全て』より

 身体を動かさない生活は筋肉を衰えさせる。休日は、筋肉を鍛え、良質なタンパク質をしっかり摂る絶好の機会だ。目先の疲れだけでなく、10年後、20年後の健康まで見据えて行動することこそ、頭のいい考え方だ。

 生命のルールは適者生存だ。他者と競うのではなく自分との闘いだ。
 人生というゲームを楽しむには、「身体に何を取り入れるべきか」という栄養に関する知識と、「どう動かすのが効果的か」という身体に関する知識の両方が不可欠だ。――同書より

「怠惰な習慣」は代償を伴う

 休日をどう過ごすかは、まさに「自分との闘い」である。頭のいい人は正しい知識を武器に自分を律し、計画を実行する。一方で、目先の疲労感に流される人は、「今日くらいはいいだろう」と自分を甘やかし、筋肉の衰えや病気のリスクを少しずつ高めてしまう。

 自分を高い基準にまで引き上げるには、しっかり計画を立てて確実に実行する必要がある。
 怠惰な習慣に屈することの代償を忘れないようにしよう。
 なんとしても健康的な行動を習慣化し、身体が自然に動くようにしよう。
 筋肉を鍛えれば、何歳になっても、その年にふさわしい健康を達成できる。――同書より

 健康は、知識だけでは変えられない。大切なのは、正しい方法を知り、それを実行し続けることだ。そうした日々の積み重ねが、年齢を重ねても動ける身体につながるのだ。

(本記事は、ガブリエル・ライオン著『筋肉が全て━━健康・不老・メンタル、人生のすべてが変わる唯一の方法』に関連した書き下ろし記事です)

ガブリエル・ライオン(Dr. Gabrielle Lyon)
医師(DO)
イリノイ大学で栄養科学の学部課程を修了後、セントルイス・ワシントン大学において老年医学・栄養科学の臨床・研究フェローシップを修了。健康、パフォーマンス、老化、疾病予防におけるタンパク質の種類および摂取量の実践的応用に関する分野の専門家、教育者として活躍している。筋肉についての最新研究を網羅した本書は全米で大きな話題を呼び、ニューヨーク・タイムズベストセラー、ウォール・ストリート・ジャーナルベストセラー、USAトゥデイベストセラーとなり、世界各国での刊行が続いている。