同じ東大生からも優秀すぎて「宇宙人」と尊敬される、定員約100人のレア集団、東大理三の謎に包まれた実態を、教育ジャーナリスト・庄村敦子が取材。本連載では、普通の大学生とはまるで違う学生生活、恋愛、家庭環境、お金の話などに加え、天才すぎて凡人には理解不能な奇人変人エピソード満載。激レアな天才たちの頭の中、人物像、おいたち、卒業後の進路など徹底解剖! (構成/ダイヤモンド社書籍編集局・中村直子)
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あなたの知らない「東大理三」の世界へようこそ
日本の大学でもっとも偏差値が高い、東京大学理科三類(以下、東大理三)。希望すればほぼ全員が医学部医学科(以下、医学部)に進学できます。
受験情報などで「東大理三」という存在を知っている人は多いと思いますが、入学定員100人ほどとレアゆえに、その特殊性や実態はあまり知られていません。
「理三に合格した人って、どんな人なんだろう?」
2005年、私は東大理三に合格したTさんを取材することが決まり、強い好奇心、ワクワク感とともに緊張も感じました。
その10年以上前から教育関係の取材・執筆に携わっていた私ですが、理三合格者を取材する機会はなかったからです。
しかもTさんが「模試で全国2位、センター試験の成績は東大合格者トップ」と聞いてさらに気分が高揚! 一方で、「頭がよすぎて嫌な人じゃないといいな」と、少し不安な思いもありました。
ところが渋谷のカフェで会ったTさんは、さわやかな超イケメン。礼儀正しく、質問に丁寧に答える姿に私は感動すら覚えました。
どのように育ったら、こんなに好感度が高い人になるのでしょうか。頭よし、顔よし、性格よし。「天は二物を与えず」ということわざがありますが、いくつも与えられている人が目の前に……。
なんで宇宙飛行士?「理三=医学部」じゃないらしい
それ以来、縁あって、週刊誌や医学部ムック、WEBメディアなどの取材で理三合格者やその保護者数十人から話を聞いてきました。さらに本書執筆のためにたくさんの方から、興味深い話を伺いました。
東大の合格発表日に、腕章をつけて合格者にアンケートを依頼したことも何度かあります。「将来なりたい職業」という質問もあり、私は「理三はみんな医師でしょ!」と思っていましたが、実際はそうではありませんでした。「わからない」「決めていない」とか、「宇宙飛行士」と書いた人もいたのです。
他大学なら、医学部に入学する学生は当然、医師になるのが目標です。もちろん東大でも「医師になりたい」という強い意志を持って理三を受験する人のほうが多いのは確かです。とはいえ東大では入学時は全員が前期教養学部に所属し、3年生から進学する学部・学科が決まるということもあって、医師以外の道に進む人もいるのです。
「理三生は宇宙人!」同じクラスの理二生に尊敬されている
テレビドラマでも大人気になった大学受験マンガ『ドラゴン桜』(講談社)でも、理三生は「とてつもなく頭がよく、宇宙人のような存在」と描かれています。そのことを実感する出来事がありました。
以前取材した学生さんから、「11月の駒場祭で薩摩汁の模擬店を出すから遊びに来てほしい」という連絡をいただきました。東大では理三と理二(理科二類)が混合クラスで、学園祭ではクラスごとに企画を考えます。
「売り上げに貢献せねば!」と、当時小学1年生だった娘を連れて模擬店に行くと、その学生さんが笑顔で迎えてくれました。挨拶をして話していると、彼の横にいた学生が娘に話しかけました。
「このお兄ちゃん、すごく頭がいいから、握手してもらうと賢くなるよ」
娘はそう言われて、はにかみながらも握手。
するとその様子を見ていた別の学生が、
「僕も賢くなりたいので、握手してください」
と言って、手を差し出したのです。それは同じクラスの理二の学生でした。周囲は大爆笑。理三の彼が同級生に慕われ、愛されている様子が伝わってきました。
(本記事は、書籍『東大理三の世界 日本一の天才集団にみた謎すぎる生態』の一部を抜粋・編集したものです)







