人は1日に3万5000回もの
意思決定をしている

 課題の解決策の選択肢としては機種A、B、Cがあり、どれを選ぶかが意思決定です。

 各機種の色やデザイン、機能やバッテリーの容量、重さといった要素を比較して、どれを選ぶかを考えていくわけですが、このとき、多くの人は無意識のうちに判断のフィルターをかけています。それを言語化したものが適合性、可能性、受容性なのです。

 それぞれについて説明します。

◎適合性

 目的の達成にとって、その選択肢が適切であるかどうか。

 仮に、今回の目的が「充電せずに長時間使用に耐える、バッテリーの持ちが良いスマホを買うこと」だとしたら、バッテリー容量や駆動時間を重点的に比較することになるでしょう。

◎可能性

 その選択肢が実施、あるいは実現可能であるかどうか。

 この場合では、例えばA、B、Cのうち、購入予算の範囲内で買えるのはどれか、というフィルターです。

◎受容性

 意思決定することによるマイナス面(リスクや副作用)をどこまで許容できるか。

 どの機種にも一長一短があり、選択すればマイナス面も受け入れなければいけません。自分が許容できるのはどこまでなのかを考慮する尺度です。

 このケースなら、「多少デザインが野暮ったいのはOK」「重いのは耐えられない」などです。

 私たちは、このような意思決定を日々、時時刻刻と行なっています。

 スマホの買い替えは2年に一度かもしれませんが、夕食の献立を決めたり、目的地までの道を選んだり、今日着ていく服を選んだり……といった意思決定は毎日でしょう。

 ケンブリッジ大学でのバーバラ・サハキアン教授の研究によると、人は平均して1日に3万5000回もの意思決定をしていると言います。

チームの意思決定力を養う
「シミュレーション」

 人生は意思決定の連続ですから、それらがうまくいくかどうかによって、生活のクオリティが変わってくるのは当然でしょう。

 では、チームメンバーの意思決定力をどう養えばいいでしょうか。

 ここでは、意思決定力向上トレーニングとして、「シミュレーション」をおすすめしたいと思います。