「指示待ちの部下」ばかり育つ上司と、「自走する部下」が育つ上司の決定的な違い写真はイメージです Photo:PIXTA

組織開発・人材開発・人事コンサルティング支援などを専門とする、上林周平氏の著書『部下の心を動かすリーダーがやっていること』(アスコム)から、抜粋・再編集して特別公開します。今回は、「指示待ち」ではなく「自走する」部下を育てるための、「裁量の渡し方」のコツを紹介します。

任せ方一つで
部下の成長速度は劇的に変わる

 部下に任せたいと思っていても、誰かが動くのを待ってしまったり、任せた結果うまくいかなかったらどうしようと不安になったりすることもあります。

 緊急対応の場面では、従来型のリーダーシップ(注:リーダーだけが裁量を持つ形式)が必要になるケースもあるでしょう。

 とはいえ、裁量をどのように渡し、どのように伴走するかによって、部下の成長速度は大きく変わります。現場で成果を出しているリーダーには、実は共通した考え方があります。ここでは、そのポイントを紹介していきます。

ポイント1:まずは「渡す裁量」を評価する

 任せ方のスタートは、いきなり丸投げすることではありません。まずは「どんな裁量を渡すのか」を丁寧に評価することから始まります。
 
 評価の軸は次の2つです。

・裁量の重要性(事業への影響度)

 その仕事がどれほど事業にインパクトを持つのか。重要度が高いほど、慎重に渡していく必要があります。

・任せる本人の能力・経験(リスクの大きさ)

 本人のスキルや経験から見て、どこまで任せられそうか。ギャップが大きい場合は、相応の支援が欠かせません。

ポイント2:2軸に応じた“渡し方”の工夫

 上記の2軸(=裁量の重要性 × 本人の力量)に合わせて、実際の現場では次のような段階的な任せ方が使われています。