「はい、上の階にございます」。この街の外れにあるメルセデス・ベンツ販売代理店の受付担当者は先月、中国の電気自動車(EV)があるかと尋ねた私にこう答えた。上の階に行き、メルセデスのセダンの認定中古車が並ぶ列を通り過ぎると、ショールームの中にショールームがあった。そこには比亜迪(BYD)のモデル――黄色の「ドルフィン・サーフ」や濃紺色の「アット3 エボ」、そして売約済みのマークがついた黒色のワゴン「シール6 DM-i」――が並んでおり、営業担当者の言葉を借りれば「新しいオーナーを待って」いた。それは、中国のEVメーカーが、欧米の自動車市場の新たな一角を静かに開拓していくという、おなじみの物語の始まりのように見えた。しかし、低価格と高い技術力だけで十分通用するかどうかを試す上で、フィンランドは欧州で最も厳しい場所の一つかもしれない。この国では中国に対する懐疑的な見方が根強い。それはガバナンスや人権、安全保障に関する欧州のより広範な懸念を反映している。またそこには、中国のEVメーカーが欧州を攻略する上で直面する壁を垣間見ることができる。
中国EVが欧米で直面する信頼の壁―フィンランドが示す現実
車に監視されていないか、「キルスイッチ」が仕込まれていないか、自分たちのお金が共産党に流れていないか消費者は疑問視
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