子どもが困らないようにと、つい先回りして手を貸してしまう親は少なくない。しかし、その優しさが続くと、子どもは「自分で考えて決める経験」を積む機会を失ってしまうことがある。将来、自分の力で判断し、行動できる子に育てるために、親はどのように関わればよいのだろうか。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

「親が守りすぎた子ども」の末路・ワースト1Photo: Adobe Stock

親が先回りしすぎた子どもの末路

「どんな服をきたらいいかわからなくて、LINEでお母さんに聞いちゃうんだよね」
大学時代、こんなことを言っていた友人がいた。
最初は冗談かと思った。

だが話を聞くと、小さい頃から毎朝、お母さんがその日に着る服をベッドの上に並べてくれていたという。

その通りに着ればよかったので、自分で考える必要がなかった。
大学に入って一人暮らしを始めると、それが急にできなくなった。

朝、クローゼットを開けても、「今日は何を着ればいいんだろう」と、毎日のように立ち止まってしまう。
雨の日は何を羽織ればいいのか。少し肌寒い日は半袖でいいのか、長袖にするべきなのか。
判断に迷うたびに、お母さんへLINEで「今日って何を着ればいい?」と聞いてしまっていたそうだ。

私はその話を聞いて、「服を選ぶ」という何気ない行動も、自分で判断する力を育てる大切な練習だったのだと気づかされた。

子どもの頃には当たり前すぎて気づかないが、「今日は何を着よう」と考えることも、小さな自立の一歩である。

親が先回りしてしまえば、その日は困らずに済む。
しかし、その小さな「困る経験」を積み重ねる機会こそが、将来、自分で考えて行動できる力につながっていくのだと思った。

自分で服を選んでみよう

小学校入学前後にみにつけておきたい93のおやくそくを紹介した『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』には「てんきに あった ふくを えらぼう」という項目がある。

「親が守りすぎた子ども」の末路・ワースト1『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用
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・てんきよほうを みよう。
・あついひは すずしいふくを、 さむいひは あたたかい ふくを きめよう。
・あめのひは レインコートを きて ながぐつを はくよ。
・ひざしが つよいひは ぼうしを かぶろう。

(『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用)

子どもが自分で服を選ぶことは、おしゃれを覚えるためだけではない。

天気や気温、その日の予定を考え、「今の自分には何が必要か」を判断する力を育てる大切な機会なのである。

だからこそ、親が手伝いながら、子ども自身が考え、迷い、ときには失敗しながら選ぶ経験を積むことが大切だ。

その小さな積み重ねが、やがて「自分で考え、自分で決める力」へとつながっていくのである。

(本稿は、『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』の発売を記念したオリジナル記事です)