ホワイトボードを使って説明する女性写真はイメージです Photo:PIXTA

「自分の強みを生かして働こう」とよく言われるが、「強み」と聞くと、得意なことや人より上手にできることを思い浮かべる人は多いのではないだろうか。だが、それだけでは本当の強みとはいえない。むしろ、苦手なことを避け続けることで、成長やキャリアの可能性を狭めてしまうこともあるという。では、仕事で本当に武器になる「強み」とは何か。自分の強みを見つけ、チームの価値につなげる方法を探る。※本稿は、作家の伊庭正康『診断で自分らしく働ける!あなたの役割の見抜き方』(朝日新聞出版)の一部を抜粋・編集したものです。

苦手なことを避けると
将来の可能性が狭くなる

「弱みはいくら努力しても、せいぜい平凡にしかならない」

「弱みを克服するより、強みに集中せよ」

 これらは経営学者ドラッカーの有名な言葉です。

 私も同意です。ただ、現場を知るものとして留意すべき点があるように感じます。額面通りに苦手なことを避けると、将来の可能性を狭くしてしまうということです。

 たとえば、リーダーに不向きなので、リーダーは他の誰かにやってもらう。細かい作業は苦手なので、確認作業は誰かにお願いする。アイデアを出すのは苦手なので、アイデア出しは、すべて生成AIにお願いする。

 一見すると、戦略的で、賢い選択のようにも見えます。でも、副作用もあるのではないでしょうか。

 1つは、自分の成長の余地を消してしまうこと。

 もう1つは、職場で使えない人になる可能性。

 特に2つ目は、役割選択の視点でも問題です。もし、「確認作業は苦手なので、他の人にお願いを……」なんてことを上司に相談しても、受け入れられないでしょう。これだと人件費がかかって仕方ありません。