「聞き分けがいい子」は、親や先生から褒められることが多い。しかし、手がかからず、おとなしく見えるからといって、心の中まで穏やかとは限らない。我慢することが当たり前になると、自分の気持ちをうまく伝えられなくなってしまうこともある。では、親はどのようなことを意識して子どもと関わればよいのだろうか。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)
Photo: Adobe Stock
嫌なことを言われても、”そのまま”受け入れてしまう
「うちの子、本当に手がかからない子だと思ってたんです」
年長の子どもを育てるママさんから、こんな話を聞いた。
お子さんは、幼稚園では先生の話をよく聞き、お友達ともほとんどケンカをしない。
嫌なことがあっても怒ったり泣いたりすることも少ない。
ところがある日、お迎えのあと家に帰ると、お子さんが突然泣き出したという。
「もう幼稚園に行きたくない……」
驚いたお母さんが理由を聞くと、自由遊びの時間、お友達に「○○くんとは遊びたくない」「あっちに行って」と言われたそうだ。
本当は悲しかった。でも、その場では「うん」と言って何も言い返せず、一人で別のおもちゃで遊んでいたという。
お母さんが翌日、そのことを先生に相談すると、先生はこう話したそうだ。
「聞き分けがいい子ほど、自分の気持ちを我慢してしまうことがあるんですよ。園では周りに気を遣って頑張っている分、安心できる家に帰ってきて、ようやく気持ちがあふれてしまう子も少なくありません」
自分が嫌なことは断れるようになろう
「聞き分けがいい子」は、一見すると何の問題もないように見える。
しかし、その「いい子」が、自分の気持ちを飲み込み続けているとしたらどうだろう。
大切なのは、相手に合わせることではなく、「嫌だな」「困っている」「できない」と、自分の気持ちを適切に伝えられることだ。
小学校入学前後に身につけておきたい93のおやくそくを収録した『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』には「ことわるときは こう いおう」という項目がある。
『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用拡大画像表示
・「ごめんね。むずかしいかもしれない。」
・「だいじに してる おもちゃだから かせないんだ。」
・「ともだちに おかねは かせないよ。」
・「やくそくが あるから また こんど あそぼう。」
(『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用)
聞き分けがいいことは悪いことではない。
しかし、自分の気持ちまで飲み込んでしまうようでは、将来、人間関係で苦労することもある。
だからこそ、「断る」「相談する」「助けを求める」という言葉も、子どものうちから教えておきたい。
(本稿は、『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』の発売を記念したオリジナル記事です)








