『風、薫る』第81回より 写真提供:NHK
今日の朝ドラ見た? 日常の話題のひとつに最適な朝ドラに関する著書を2冊出版し、毎日レビューを続けて12年めの著者による「読んだらもっと朝ドラが見たくなる」「誰かと話したくなる」連載です。本日は第81回(2026年7月20日放送)「風、薫る」レビューです。(ライター 木俣 冬)
今週は期待できる
第17週「脈動」(演出:橋本万葉)のはじまりは、はたして文(内田慈)は直美(上坂樹里)を捨てた母親なのか、その核心に迫る。
上坂樹里と内田慈、真剣勝負的なふたり芝居に見入った。
文の髪飾りに使われていた布が、直美のお守りの布と同じもので、直美は身構える。文も慌ててそれを取り上げ、言い訳をするのがあやしい。
直美は何気なく家族がいるか探る。
このとき「なんでもないです」と直美は持ってきた風呂敷を開ける仕草をするため画面から背を向ける。そこで文の表情に視聴者は集中する。文は何を考えているのか。あくまで冷静だが、何か思い詰めた顔をしているように見える。
ひじょうに演出が行き届いている。そう思うと、文の部屋の角を洋風の布のカーテンで仕切っているのにも意味があるように見えてくる。開示しない文の心の奥のように、カーテンの向こうが神秘的に見えてくる。第16週の内田貴史演出に続いて、橋本万葉演出も細やかだ。
「(実家は)海の見えるところで」
直美は「いいですね」としか言えないが、海と聞いたら、これはビンゴであろう。
絶対、おもしろい週になりそうだ。クレジットでは沼津市戸田諸口神社が撮影協力とされている。ロケも楽しみ。
主題歌明け。直美は帰宅していて、美津(水野美紀)に文の情報をもっと聞こうとする。残念ながら美津は文のことをよく知らない。卯三郎(坂東彌十郎)のほうが詳しいだろうと当たり前なことしか答えられない。
そこへ、環(英茉)がやってきて、直美に甘える。すっかり2人目のお母さんとして心を許しているようだ。







