1987年、ハードな交渉を経てマイケル・ジャクソンの初来日公演が実現。日本中がマイケル来日フィーバーに沸く中で、その裏では日本テレビの制作スタッフが「世界最高のライブ映像」を残すため、当時では最先端の撮影手法に挑んでいた。マイケル招聘の中心人物であった白井荘也が目撃した、マイケル・ジャクソンの素顔を振り返る。※本稿は、プロデューサーの白井荘也『マイケル・ジャクソン来日秘話』(DU BOOKS)の一部を抜粋・編集したものです。
横浜スタジアムで行われた
「ジャパン・ツアー'87」の収録
「背の高さが同じだね」。後楽園のバックステージに写真用の場所があり、一緒に撮ろうとなったときにマイケルがそう言った。173cm、著者の身長であるが、同じと聞いて、うれしかった。書籍『マイケル・ジャクソン来日秘話』より転載
なるべく日本中の多くのファンに世界のマイケル・ジャクソンを観てほしい。
招聘したのが日本テレビなのだから当然、中継したい。
マイケル側とは公演の契約交渉に加え、放送媒体に関する契約が必要となった。
放送回数、放送日時、コマーシャルの回数、ステレオ放送の有無など、細部にわたる交渉の末、放送回数1回のみ、再放送1回の契約で権利を獲得したのである。
そして、日本テレビ開局35周年記念特番として来日公演の放送が決定した。電通の高田佳夫氏のお働き掛けでスポンサーにはNTT社がついてくださった。この高田氏は本プロジェクトにおいてかなりお力になってもらったひとりである。
ディレクターには、わがよき後輩、機器も技術も音楽も映像も編集に至るまで、すべて天才と認める棚次隆。
9月26日の横浜スタジアム、客入れは無事進む。天気は上々。中継車のサブコントロール・ルームのスピーカーから客席ノイズがだんだんと増えてくるのが迫力である。
やがてオンタイムでスタートした。なんと12台のVTRが回っている。







