会議やスピーチで即使える!マイケル・ジャクソン「伝説の1分半」に学ぶ“間”の技術Photo:SANKEI

人に話をうまく伝えるにはどうすればいいのか?効果的な方法の一つがジェスチャーや「間」の活用だ。その具体的な方法と注意点を、多くの大物インタビューの経験を持つ、テレビ東京「WBS(ワールドビジネスサテライト)」のメインキャスターである豊島晋作が解説する。※本稿は、豊島晋作『「伝え方」の本質』(日経BP)の一部を抜粋・編集したものです。

ジェスチャーは効果的だが
相手によっては嫌がられることも

 話をするとき、手や体を使ったジェスチャーを取り入れれば、聞き手を引き込みやすくなります。

 逆に、話している間も両手をだらりと下げたままの人や、意味のない、あるいは話と合致しないような不自然な身ぶり手ぶりを繰り返す人もいます。これは、あなたの伝える力を邪魔するものでしかありません。特に大勢を前に「演じて」伝える場面においては、やはりジェスチャーを意識することが大事でしょう。

 もっとも、日本人の場合、普段からジェスチャーを交えて話すことに慣れない人も多く、ぎこちない印象を抱かせる人もいるでしょう。また日本では「話の筋が通っていて、正しい姿勢で話せば、相手に十分に伝わる」という昔からの考え方もあり、ジェスチャーを嫌う年配の方もいます。

 このため、年齢層が高めの聞き手に対して大げさなジェスチャーで伝えることは、むしろネガティブに作用する恐れがあります。高齢者や年齢が高いビジネスリーダーたちは、どれだけの身ぶり手ぶりを使っても、長年の経験から「それはメッセージの本質ではない」と見抜いているからです。

 そのような聞き手にプレゼンする場合には、完璧な資料を準備し、ジェスチャーは控えめにとどめたほうがいいでしょう。