だが新モデルの市場投入で国内メーカーに遅れを取り、2023年の中国での販売台数は2017年の半分に落ち込んだ。中国事業からの収益は2014年との比で80パーセント近く減り、アナリストはゼネラルモーターズが中国市場から撤退せざるを得なくなる可能性を公然と指摘している。

中国の好感度は下がり続け
全面戦争論まで浮上した

 戦略的展望はさらに暗かった。今後10年間、米中関係が改善するよりも悪化する可能性のほうが高い。アメリカ軍は、中国が自国領と見なしている台湾を巡る人民解放軍との戦争に備え、積極的に準備を進めている。アメリカ当局者は、習近平が2027年にも台湾防衛のための戦闘準備を中国軍に指示すると公に発言している。

 ワシントンでは、米中間の武力衝突は避けられないと語る者が多い。2024年春、マット・ポッティンジャーと元下院中国共産党特別委員会委員長のマイク・ギャラガーは、フォーリン・アフェアーズ誌に衝撃的な論考を発表した。「武力による体制変更」は回避しつつ「唯一実現可能な目標」は「共産主義独裁から解放された中国」だと主張したのだ。

 ほかの著名な政治的右派たちも露骨に好戦的だ。「いずれ本物の戦争に突入する。疑いの余地はない。彼らは決断を下したからだ。彼らは彼らの体制を、我々は我々の体制を堅持する」とトランプ元大統領のホワイトハウス主席戦略官スティーブン・バノンは語った。「それが現実の見通しだ。両者の統合はあり得ない。超タカ派は、中国共産党が国民を統治する政府機関としての正当性を認めていない。私たちは彼らを絶対に倒さねばならないと考えている」

 1978年に始まったシカゴ世界問題評議会の世論調査で、国民の中国に対する好感度は2024年に史上最低を記録した。大多数のアメリカ人は、中国との貿易はアメリカに損害を与えると考え、アメリカの指導者は「中国の勢力拡大を積極的に抑制すべきだ」と答えた。

 それでも米中間の全面戦争は、勝者にとっても敗者にとっても壊滅的だ。回答者の69パーセントが「アメリカは中国との戦争回避を最優先すべき」と答えた。