記念すべき正式な契約調印式の写真。1987年4月24日。 書籍『マイケル・ジャクソン来日秘話』(DU BOOKS)より転載
ストイックで孤独な
スターの一面
キャピトル東急ホテルのマイケルが宿泊した部屋には、彼からのリクエストで、ダンスの練習ができるスペースにマットを敷いていた。
ステージがある日は、午後からホテルの特別振り付け台で、その日の振りを考え、ステップを変える。だから(群舞は別にして)彼の踊りは公演の度に毎回違っていた。スーパースターとして世界を制した秘密はこんな所にあるかもしれない。
通訳のパトリックから聞いた話だが、彼がマイケルの部屋に入ると、ダンス練習スペースのマットが汗でびっしょり濡れていたそうだ。彼が部屋でひとり、公演のパフォーマンスで披露するダンスを、ストイックに練習している姿が目に浮かぶ。
そして、ステージのリハーサルが終わり、マイケルが部屋に帰ったあとも、マイケルが脱ぎ捨てた汗でびしょびしょのTシャツがそのまま脱ぎ捨ててあったそうだ。
なにかこちらで世話人を用意したほうがいいのではないかと心配になったが、われわれがタッチできることではなかった。
マイケルのまわりには、こうした身の回りのことを世話する、心許せる付き人もいないのか、と彼の孤独な一面を垣間見たような気がしたものである。
ステージにオモチャを置いた
お茶目なマイケル
あるとき、「音に反応して花が踊る『ダンシングフラワー』というオモチャを50個買ってきてくれ」とマイケルから注文が入った。
慌ててスタッフが店を巡り、買い集めてくると、マイケルはそれをステージ上のあちこちに置くのだ。演奏がはじまるとそれぞれ勝手に動きはじめ、演奏が終わるとピタッと止まる。
マイケルはそれを見て癒されながらショーを続けたのだ。
アリーナの前方のお客さん以外は誰も気づかない、これぞマイケルの世界だった。







