それだけにマイケルのパフォーマンスを真似る日本人は多く、微に入り細にうがった手や足そして目の動きまで、そっくりな「マイケル物まね」に驚かされたことが幾度もあった。日本人ダンサーで、マドンナのバックダンサーをつとめたケント・モリを、マイケルは気に入り、彼は「THIS IS IT」ツアーのオーディションにも合格していたという。

 またマイケルは事実、日本がとても気に入っていたと思う。

 大声で話す米国人より、静かに言葉を大切に話す日本人をとても好んだようだ。

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 そういえばマイケルはささやくようなしゃべり方をする。それでいて「ワン・モア?」と聞き直すことが、ほとんどなかったのは、打ち合わせの場でも、あのステージの大音響からは想像もできない静かなひとときが多かったのでうなずけることのひとつである。

マイケルは「すごい!」と
しきりに感心

 88年の東京ドーム公演でのエピソードになるが、東京ドームでは、内と外の気圧が違う関係で二重遮断の回転ドアとなる。観客退場の際は規制しないと多くの人が押し寄せて危険だった。そこで、席順の番号指定で順々に出口に向かうルールが設けられた。

 マイケルの客席への観察と配慮にはいつも驚かされていたが、東京ドーム公演の初日に、終了後も順番を待って退場しない観客を見て、マイケルは「もう歌わないよ、どうしてみんな帰らないの?」とスタッフにたずねていた。「これは日本のシステムなんだよ」と事の次第を説明すると、マイケルは「すごい!」としきりに感心していた。

 みんな行儀よく、番号順で呼ばれて立ち上がり出て行く姿にマイケルはとても驚いたのだ。

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