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連休中に発表されたNintendo Switch2値上げ。その背景にあるものとは、そしてその後の販売や業績にはどう影響するのか。マイナス評価されがちな値上げだが、実は今回の任天堂の値上げにはある戦略が垣間見えるという。連載『沸騰!エンタメビジネス』の本稿では、話題を呼んだSwitch2値上げの深層をアナリストが解説する。(東洋リサーチアドバイス シニアアナリスト 安田秀樹)
日本市場では売るほど逆ザヤになったSwitch2
値上げで問題はひとまず解消された
今回は「Switch2」の値上げについて解説したい。任天堂の決算発表と同時にアナウンスされ、日本では5月25日、欧米では9月1日から価格が改定されることとなった(下表参照)。
以前、筆者は「日本では1台売るごとに2万5000円程度の逆ザヤになっているのではないか」と推測した(本連載『任天堂・カプコン…ゲーム銘柄が「増収増益なのに株価下落」した理由、Switch2年末商戦欧米不振の「元凶」とは?』)。任天堂は利益をしっかり出すイメージがあるので、「そんなはずはない」と感じた読者も多かったかもしれない。しかし古川俊太郎社長は、2月の決算会見で筆者の質問に対し、「日本では販売が伸びると売上総利益を押し下げる要因になる」と回答している。この発言を補足すれば、「売上総利益=売上高-売上原価」であるため、「売れるほど利益が減る」というのは、「逆ザヤ」であることを意味する。
つまり、多くの人がSwitch2発表当初に「高い」と感じたであろう「4万9980円」という価格は、実は製造コストを下回っていたのだ。何しろSwitch2は、カプコンの最新大作「バイオハザード レクイエム」や「プラグマタ」が十分動作するほどのマシンパワーを備えている。このスペックを考えれば、あの価格でも破格だったといえるだろう。
背景には、半導体(なお、DRAM価格の高騰の影響はまだ大きくないが、これから出てくると予測される)をはじめとする構成部品の世界的な高騰がある。さらに昨年の年末商戦期には為替の影響も重なり、日本での逆ザヤの幅は一段と拡大していた。
今回は、Switch2の1万円もの大幅値上げの裏側にある背景と、それによって生まれたユーザーの予想外な動き、そして任天堂の戦略について次ページから深く掘り下げていく。








