日本の小学1年生は、世界的に見ても高いレベルの自己管理を求められている。毎日の持ち物を自分で準備し、使い終わったら片づけ、翌日のためにもう一度そろえる――。こうした「自分の持ち物を管理する力」は、子どもが自立していくうえで欠かせない。では、この力はどのように身につければよいのだろうか。話題の書『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』から、その方法を紹介する。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

「日本の6歳」ができて、「海外の6歳」ができないこと・ベスト1Photo: Adobe Stock

日本の小学校1年生はレベルが高い

「日本の小学1年生って、かなり高いレベルの自己管理を求められているんだね」
シンガポールのインターナショナルスクールに子どもを通わせている知人から、こんな話を聞いた。

先日、日本の小学校に通う友人親子と話していて、子どもの持ち物の多さに驚いたという。

日本では、筆箱や下敷き、連絡帳、給食袋、体操着。授業によっては、絵の具セットや鍵盤ハーモニカ、習字道具なども持っていかなければならない。

一方、知人の子どもがシンガポールで通う学校では、ペンや消しゴムなどの文房具は学校の備品を使う。
アートや音楽の授業で必要な道具も学校側が用意してくれるため、毎日持っていくものは、弁当と水筒くらいだという。

「うちの息子だったら、間違いなく毎日のように何かをなくすと思う」と知人は、笑っていた。

たしかに、保育園や幼稚園では、持ち物の準備や管理を親や先生に手伝ってもらうことが多い。
ところが小学生になると、自分で時間割を確認し、必要なものをそろえ、学校から持ち帰らなければならない。

しかも、ただ持っていくだけではない。
使い終わった道具を片づける。名前を書いておく。なくしたら自分で探す。家に持ち帰ったら、翌日のためにもう一度準備する。

こう考えると、日本の小学1年生には、勉強以前にかなり高度な「自分の持ち物を管理する力」が求められているのである。

もちろん、入学したばかりの子どもが、最初からすべて一人でできるわけではない。忘れ物をしないようにと、親が毎日すべて準備してしまいたくなることもあるだろう。

自分で持ち物を準備できるようになろう

しかし必要なのは、親が代わりに準備することではなく、子どもが自分で準備できるように、その方法を具体的に教えることである。

小学校入学前後に身につけておきたい93のおやくそくを収録した『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』には、「にもつを せいりしよう」という項目がある。

「日本の6歳」ができて、「海外の6歳」ができないこと・ベスト1『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用
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①かばんに いれる ものを じゅんび しよう。
②かばんに いれる ものは おおきい じゅんに そろえよう。
③かばんの せなかの ほうには おおきな ものを いれよう。
④すいとうは さいごに しまおう。

『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用

大人にとっては当たり前に思えることでも、子どもは、何をどの順番で準備し、どこに入れればよいのかをまだ知らない。
「自分で準備しなさい」と言うだけでは、何から手をつければよいのかわからないこともある。

だからこそ、最初は親子で一緒に時間割を見ながら、必要なものを一つずつ確認する。
次は、子どもが準備したあとに親が確認する。そして慣れてきたら、少しずつ子どもだけに任せていく。

忘れ物をしたときも、すぐに親が届けるのではなく、「次から忘れないためには、どうすればいい?」と一緒に考えることが大切だ。

持ち物を自分で管理することは、単なる入学準備ではない。
必要なものを考え、準備し、使ったあとは片づける。
その小さな経験の積み重ねが、やがて自分の生活を自分で整える力へとつながっていくのである。

(本稿は、『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』の発売を記念したオリジナル記事です)