では感じのいい人は、「すみません」の代わりに何と言っているのか。いくつかのシチュエーションを具体的に見ていきましょう。

謝るときは
表現を工夫する

 約束に遅れてしまったら、つい「すみません、遅れました」と言ってしまいがちです。このとき、感じのいい人は「お待ちいただき、ありがとうございます」をさらっと加えています。自分のミスを謝るだけでなく、待っていてくれた相手の寛大さを立てることで、場の空気が前向きに変わります。

 忙しそうな人に声をかける時の呼びかけにもひと工夫を。「すみません、今いいですか?」と割り込むのではなく、「お忙しいところ恐れ入ります。今少しだけお時間よろしいでしょうか?」と切り出してみましょう。「恐れ入ります」の一言が、相手への敬意をストレートに伝えてくれます。

 集中している人に声をかけるときの「邪魔してすみません」も、「お仕事中失礼します。確認したいことがありお声がけしました」と言ってみましょう。「失礼します」というワードに置き換えるだけで、自分を卑下せずに、プロフェッショナルな距離感を保った一言になります。

 道を通るときなども、感じのいい人は「すみません」を安易に使用せず、「失礼します」と言って通ります。より丁寧で相手を敬っている印象ですね。たとえ知らない人であっても、「感じのいい人だな」と思われ、空間の共有がぐっとスムーズになるでしょう。

 誘いを断るときの「すみません」はどう言えばいいでしょうか。「今回はちょっと……」と曖昧(あいまい)に濁す人が多いのではないでしょうか。しかし、感じのいい人は「お誘いいただきうれしいのですが、今回は見送らせてください」と伝えています。

 ポイントは「うれしい」という気持ちを先に伝えてから、はっきりと意思を添えることです。感謝と意思がセットになることで、角を立てずに自分のスタイルを貫くことができます。「自分をしっかり持っている人だな」と相手は好印象を抱くはずです。